横浜DeNAベイスターズ 従来の常識を変えた新たな観戦定義と”横浜反撃”を後押ししたユニフォーム制作秘話 〜横浜スポーツビジネススクール 第2回編①〜
22年12月3日から1月28日の間、横浜市内で「第3期 横浜スポーツビジネススクール」が開催された。横浜DeNAベイスターズが開催しているビジネススクールで、29名の大学生・社会人が生徒として参加した。
全5回のプログラムではどんな内容が展開されているのか、各回にフォーカスし連載でお送りしているこの企画。本編では第2回の模様を2回に分けてお送りする。
(取材協力:横浜DeNAベイスターズ、撮影 / 文:白石怜平)
球団のビジネスにおけるミッションとは?
第1回は「チーム力向上に向けた取組み」をテーマに、壁谷周介さんと元選手の桑原義行さんが登壇した。
チーム強化を目的とした世界最先端の事例を活用した施策や最新テクノロジーの導入、現場やスタッフも含めたチームとしての人材開発についてグループワークを交えた講義が行われた。
今回のテーマでは、ベイスターズのビジネス側にフォーカス。前半で講師を務めたのは、ベイスターズのビジネス統括本部所属の原惇子さん。
学生時代にスポーツビジネスを専攻していた原さんは、健康スポーツ事業会社や広告代理店を経て14年にベイスターズに転職。学生時代から熱望していた念願のスポーツ業界に入ることができた。
原さんは最初にプロ野球のビジネスモデルを基に、ベイスターズにおける考え方について解説した。
プロ野球のビジネスモデルでは、入場料・グッズ飲食・広告スポンサー・放映権の4つが柱となり支えている。
加えてコロナ禍をきっかけに、ベイスターズではオンラインハマスタといったオンラインを活用したデジタルサービスも生まれた。
原さんはこれらを踏まえ、球団ではビジネスにおけるミッションを「球団の売上・利益の最大化して安定した仕組みづくりを確立することを掲げています」と語った。
その上で、実現に向けた考え方についても解説した。
「お客様には”かけがえのない経験”を提供して、また球場やサービスを利用いただく。お客様に楽しんでもらい、また来ていただくことを大切にし、収益を得てこの好循環をつくり出していくことです」
次ページ:ベイスターズが考えた新たな野球観戦の定義