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「これからは”共創”が必要になってきます」上林功氏が説く今後のスポーツビジネスの形〜横浜スポーツビジネススクール 第2回編②〜

22年12月3日から1月28日の間、横浜市内で「第3期 横浜スポーツビジネススクール」が開催された。

全5回のうち、本編では第2回を特集。講義前半ではビジネス側における取り組みとして、ベイスターズの観戦定義や昨年実施された横浜F・マリノスとの共同企画「I☆YOKOHAMA SERIES」実施に向けたエピソードなどが紹介された。

後編では、「スポーツから考えるイノベーション」をテーマに講義とワークショップを行った。

>講義前編はこちら

(取材協力:横浜DeNAベイスターズ、撮影 / 文:白石怜平)

これからは”一緒につくる”スポーツへ

後半の講師は上林功(いさお)・追手門学院大学社会学部スポーツスポーツ文化学専攻准教授 / 株式会社スポーツファシリティ研究所代表。

上林氏は、設計事務所に所属していた時に「兵庫県立尼崎スポーツの森水泳場」「広島市民球場(Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島)」などを担当し、17年にはベイスターズファーム施設基本構想にも携わっている。

その他国のスタジアム・アリーナ改革にも携わり、現在は神戸市や宇治市などのスポーツ振興政策のほか複数の地域プロクラブチームのアドバイザーを務めている。

後半で登壇した上林功氏

上林氏はワークショップの前に講義を実施。これからのスポーツ界に必要なのは”クリエイティビティ”だと語った。その根拠は何か。

「スタジアムを設計している中で、マツダスタジアムでは何が一番良かったかというと、“壁(枠組み)”を取っ払ってまち全体に波及効果があったことです」

ベイスターズはこの”枠組みを”超えた創造について、すでに5年以上前から描いていた。

「当初コミュニティボールパーク化構想を出すときに、外野スタンドから抜けて大通りに抜けていくイメージ像を描いていました。スタジアム⇆まちというのを考えた時に、枠組みを取り払ったクリエイティビティ、それもみんなで一緒に創る”共創(コ・クリエーション)”が必要になってきます」

上林氏の示したイメージ図(球団提供)

このクリエイティビティ・共創は、国が掲げている指針にも関係している。スポーツ庁では、昨年3月に「第3期 スポーツ基本計画(※)」を策定した。

(※)スポーツ基本法の規定に基づき、文部科学大臣が定めるスポーツに関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための重要な指針。

第3期では、従来の「する」「みる」「支える」に加え、新たな視点として、「つくる/はぐくむ」「あつまり、ともに、つながる」「誰もが(スポーツに)アクセスできる」の3点が提示されている。

また、18年には同じくスポーツ庁から「スポーツ共創ワークブック」が公表されており、新しいスポーツを”つくる”という考え方が掲げられている。上林氏は、ここでポイントを解説した。

「ポイントは、『新たなものをみんなでつくりましょう』ではないんです。”つくる”という視点があれば、これまでのスポーツをアップデートすることができます。するをつくる、みるをつくる、支えるをつくる。これら全部繋がるのです。スポーツビジネスをつくることにも繋がります」

スポーツを「つくる」ことについて解説した

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