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川崎フロンターレ 地域に愛され続ける企画の源とは?「ユーモアのあるクラブであり続ける」ために

2020年11月25日、川崎フロンターレはホーム等々力陸上競技場でのガンバ大阪戦に勝利し、2年ぶり3度目のJ1優勝を決めた。今シーズンに入っても、5月11日現在で13連勝含む15戦負けなしと首位を独走している。

2017年から昨年までの4年で3度優勝するなど、強豪クラブとして君臨している。
しかし、川崎フロンターレの魅力はそれだけではない。試合会場でのイベントやSNSを活用した企画のユニークさがスポーツ以外のメディアで多く取り上げられている。

このような企画がなぜ続々と生み出されていくのか。 タウンコミュニケーション部 プロモーションリーダーの若松慧さんに登場いただき、そのルーツに迫った。

(取材協力 / 写真提供:川崎フロンターレ)

「地域に愛されるクラブになる」原点は創設時の苦労

タウンコミュニケーション部の仕事は、オンラインや試合当日に会場で行うイベントを企画から実行まで一貫して担っている。イベント以外にも、川崎市の行政や地域活動に参加し、地元との連携を図っている。

川崎フロンターレは、Jリーグ観戦者調査の「ホームタウンで大きな貢献をしているチーム」に2010年から1位を獲得し続けている。その要因の1つが冒頭に述べた数々の独自の企画などを通じて、地元・川崎とのつながりを深めている点にある。

ではなぜ、このような企画が生まれるようになったのか。それはクラブが創設された頃にさかのぼる。

川崎フロンターレは1996年11月に誕生した。だが川崎では、その前に本拠地としていたプロスポーツチームが全て他地域に移転していたこともあり、当初は歓迎されたわけではなかった。

「クラブが誕生した当初は、地元で挨拶に回っても『どうせまた移転するんでしょ?』と言われていたと聞きました。スタッフが手書きで作って掲示版を商店街に貼るなどを地道な活動を続けていたそうです」

そういった背景があり、フロンターレは”地域に愛されるクラブになる”ことを第一に掲げた。

地域と一体になる活動を常に考え続けた結果、「川崎フロンターレ算数ドリル」や「かわさき応援バナナ」といった大ヒット企画が誕生していった。

川崎市内の各小学校に毎年配布されている算数ドリル。算数に意欲的に取り組む生徒が増えたという。

若松さんは自信を持って付け加えた。

「フロンターレは川崎と共に歩んで成長しているクラブなので、過去に苦労してそれを耐えながら花開いてきたと思っています」

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