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帝京大ラグビー部 岩出雅之前監督 26年間の監督生活で培った”体育会イノベーション”「自己反省を行い、一つ一つ意識を変えていった」

「一度に何もかも変えない」岩出氏のアプローチとは

岩出氏は26年間の監督生活で、96年〜07年までの最初の10年間は最上位で大学選手権ベスト4であった。しかし、08年に準優勝を果たして以降の15年間は19年を除きベスト4以上と強豪チームへと変革を遂げた。

二之湯代表理事が指導法やアプローチ方法が変わったのかを問うとすかさず「全然違いますね」と答え、こう続けた。

「伝統校に挑戦したい。挑む裏側には憧れや今のチームに備えていないものがたくさんある。模倣する、真似をする。まず見習うことが大事。ただ、真似するだけではうまく行かない。そういう時は勝てないんですよ。いくらやっても10年勝てなかった。

長年やってきたチームには伝え方がある。選手一人一人の気構えやイメージだったり、持っている目標が違う。それを我々がコピーしてついて行っても、ただついて行くだけになってしまう」

常に変化を追い、時間をかけて実施したと語った

ただ、真似をしているだけではいけない。岩出氏は発想を変えてアプローチを変えていった。

「そこで行ったのが自己反省。これまでの経験が今の世代に合うのかという疑問も重なりました。一度に何もかも変えようとするのは拒否だけになって、学生たちが納得するに至らないです。

なので、時間をかけて先輩たちが後輩にやらせていたことを一つ一つ切り替えていった。自然体でできることで、一番簡単なことから取り組んで行った。そうすることで上級生がやるのが苦にならない空気感になっていきました」

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