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いわきスポーツクラブ代表 大倉智 指導者の表彰式典で語ったクラブミッションとチームビルディング

3月12日、指導者の表彰式である「ジャパンコーチズアワード」が開催された。

イベントの際には特別セミナーが行われ、大倉智 氏(株式会社いわきスポーツクラブ代表取締役)、長谷川大 氏(山梨学院高校サッカー部 前監督)が講師を務めた。本編では、大倉氏の登場回をお送りする。

協力:一般財団法人日本スポーツ推進機構(NSPO)、文:白石怜平、以降、敬称略

日本の優れたスポーツ指導者を表彰するイベント

本表彰式は、「一般財団法人日本スポーツ推進機構(NSPO)」が主催する指導者のためのイベント。日本の優れたスポーツ指導者を表彰するとともに指導者間の交流を促し、日本のスポーツ振興と発展を図ることを目的としている。

表彰者は、同機構が運営するスポーツ指導者の会員組織であるジャパンコーチズアソシエーション(JCA)の会員の中からノミネート選出し、会員からの投票によって選考を行う。

2014年に第1回が行われて以降、コロナ禍においても毎年継続して開催されてきた。21年からはオンラインに形を変え、今回で9回目を迎えた。(※20年は1月に開催)

J3に昇格した「いわきFC」大倉智氏が登壇

最初の特別セミナーは、本メディアでも以前登場いただいた「株式会社いわきスポーツクラブ」の大倉智 代表取締役。プロサッカークラブ「いわきFC」は創部6年目の昨年、JFLを制覇しJ3へと昇格した。開幕前日という多忙な合間を縫って登壇した今回、クラブの成り立ちやビジョン・育成について約20分披露した。

セミナー講師を務めた 大倉智氏

今回のセミナーのテーマは「THE IWAKI WAY〜クラブミッションとチームビルディング〜」。

冒頭は、クラブの成り立ちについて説明。いわきFCは2016年に福島2部からスタートしてから毎年右肩上がりに勝ち続け、6年目にしてJリーグ昇格を果たした。

クラブは圧倒的な発信力も持っており、SNSのフォロー総数は67,807人(2022年3月時点)と既にJ3クラブの平均をはるかに超えている。

いわきFCが創設されたきっかけは2011年の東日本大震災。アンダーアーマーの日本総代理店でもある株式会社ドームが、更なる支援のために経済の活性化や雇用の創出をしようと考え、15年に福島県いわき市に物流倉庫を建設した。

同時に、ドームの安田秀一 現:取締役会長 代表取締役 CEO(当時は代表取締役社長)はこのいわきにある広大な土地にグラウンドとサッカークラブをつくりたいという構想を抱いていた。

いわき市にあるアンダーアーマーの物流倉庫とグラウンド

一方、大倉は当時湘南ベルマーレの社長としてクラブの運営を行っていた。同い年で、大学時代から面識があった間柄という安田から「会いたい」という依頼があり、相談に応じてから何度も会話を重ねた。

大倉は安田の熱い想いに共感し、0からサッカークラブを立ち上げ地域を活性化するという挑戦を決断した。

次ページ:いわきFCの掲げるミッションの再定義

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