「第24回 全日本身体障害者野球選手権大会」千葉ドリームスター 果たせなかったリベンジと光射した未来への可能性

初戦の相手は身体障害者野球のルーツであり名門「神戸コスモス」

ドリームスターの相手は「神戸コスモス」。

コスモスは身体障害者野球誕生のルーツとなったチーム。きっかけはかつての”世界の盗塁王” で今もNPB記録の1065盗塁を記録している福本豊氏(元阪急ブレーブス)である。

阪急の選手は社会貢献活動に積極的に取り組んでおり、福本氏はその一環で神戸市内の医療施設を訪問し、ソフトボールなどで交流を深めていた。

この医療施設に入院していた故・岩崎廣司氏は福本氏との交流をきっかけに、かねてから大好きな野球をやりたいと、81年に初の身体障害者野球チームである神戸コスモスを創設した。以降、全国へと広がり現在に至っている。

大会当日は激励に駆けつけた福本豊氏

コスモスは春の選抜大会優勝18回・秋の選手大会優勝16回という圧倒的な強さを誇り、”もうひとつのWBC”と呼ばれる世界身体障害者野球大会の日本代表選手を数多く輩出してきた。

昨年も春は準優勝するなど、全国屈指のレベルは創設時からずっと変わらず40年以上の歴史を刻んできた。

21年春の選抜では準優勝を成し遂げている

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