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横浜DeNAベイスターズ 「第5期 横浜スポーツビジネススクール」開講!プロ野球の移り変わりから見る企業としての在り方と成長を支える人材開発の思想

多くの研修を用意した中で直面した課題

しかし、20年にはコロナ禍が襲いコミュニケーションの在り方など変化の適応を求められ、21年にはさらに大きな壁にぶつかることになった。

豊富な研修を受講する一方で、成果へと結びにくい状態が起こってきたという。

”言った・言わないの認識違い”・”伝えたけど伝わっていない”などとコミュニケーションのエラーが起こるようになり、チームビルディング構築に向けて動いてきたはずが一体感が生まれない状態に陥っていた。

「いろいろな研修をやっているのに組織としての土台が揃わない。ということで、もう一度組織の核になる存在が『人を育てることを学び直そう』ということになりました」

ベイスターズの人材開発における思想の出発点を示した

ベイスターズの人材開発部が根底にしている考え方が『主体的に学ぶ』こと。同年に新たに制定したビジョンの中に”100年先へ野球をつなごう”とある。そのためにも選手が学び続けることは大事であるが、選手の周りの首脳陣そしてスタッフらが主体的に学べる環境づくりをしていこうと考えた。

なぜ、うまく行かなかったのか。山根さんはある仮説を示した。

「それって”ハウツー”に意識が傾きすぎなのではないか。人とは何かという本質の理解や、個人が成長することが置き去りにされているのではないかと。そこに目を向けたんです」

”個人が成長する”ことに改めて着眼し、方法を変えていったという

ここで行ったのが個人のマインドセットの設定。ここでは9つの項目が用意され、受講者の方はここから実際のワークを通じて自己理解を深める時間へと移っていった。

実際にベイスターズでは、本講義で展開されたワークなどを重ね、チームで自身そして相手への理解ということを深めることで、目指す方向を統一していった。

目指すのは「20年後には名実ともに世界一のスポーツチーム」。22年の仕事始めで木村洋太社長が発信したこの指針。これまでのスクールの中でも講師を務める球団スタッフの方々が揃って発信してきた。

バックグラウンドや部署、仕事内容も異なるメンバーが、統一した意識を持っていることはこの講義のみならず、今後もメディアなどを通じて改めて感じることができるだろう。

(つづく)

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