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「社会課題を解決するためにスポーツや施設がある」アメリカの事例から見るスポーツ産業の近未来〜横浜スポーツビジネススクール最終回①〜

22年12月3日から23年1月28日の間、横浜市内で「第3期 横浜スポーツビジネススクール」が開催された。横浜DeNAベイスターズが開催しているビジネススクールで、29名の大学生・社会人が生徒として参加した。

全5回のプログラムを各編でお送りしているシリーズはいよいよ最終回。特別ゲストによる講義そしてトークセッションで最後を締め括った。

最終回の模様を2回に分けてお送りする。

>横浜スポーツビジネススクールとは

(取材協力:横浜DeNAベイスターズ、撮影 / 文:白石怜平)

キーになる「球場と球団の一体運営」

最終回前半のテーマは”スポーツビジネスの最先端の事例と環境”。

スポーツ経営コンサルタントの鈴木友也さんが登壇した。最初の講義トピックでは、日本のスポーツ産業のこれまでについて展開された。

鈴木さんはニューヨークを拠点に活動しており、スポーツビジネスに特化した経営コンサルティング会社「Trans Insight Corporation」の代表を務めている。

日本のスポーツ関連組織、民間企業などに対してコンサルティングを手がけ、今年開業した北海道日本ハムファイターズの新本拠地「ES CON FIELD HOKKAIDO」をはじめとしたボールパーク「HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE」では計画当初からアドバイザーとして参画。

本スクールにおいても第1期から講師を担当している。

まずはスポーツが産業として注目されるようになったきっかけについて。これは21年に開催された東京オリンピック・パラリンピックがその一つであると解説する。

五輪の開催が決まったことがきっかけとなり、政府が成長産業としてスポーツに目を向けるようになった。名目GDP(国内総生産)600兆円の達成に向け、16年の6月に「日本再興戦略2016」を閣議決定した。

その中で、スポーツ産業は官民戦略プロジェクトの一つに挙げられるなど、これまで教育的観点が強かったものを、成長産業としての振興へ舵を切っていった。

鈴木さんによる講義の様子

ここで、鈴木さんは「スポーツ産業が振興するために一番大切なのは、施設とチームの一体経営です」と語る。

次ページ:球場と球団の一体運営の必要性について

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