
「TOYOTA ARENA TOKYO」開業記念特集② ホスピタリティエリアから創出される“最高級の観戦体験”の数々
10月3日の開業が間近に迫った「TOYOTA ARENA TOKYO」。ここでは、特別な観戦体験ができるエリアがバリエーション豊かに設けられた。
一流ホテルと同等のサービスも備えた観戦体験は、非日常空間をさらに醸成するものとなっている。
本編ではこのエリアを統括しているアルバルク東京の田村牧人さんに話を伺い、アリーナのホスピタリティエリアに迫った。※全4回のうち2回目
(取材 / 文:白石怜平)
6室あるテラススイートは「TOKYO」がテーマ
TOYOTA ARENA TOKYOは充実したホスピタリティサービスを備えている。
その一つが「JAPAN AIRLINES TERRACE SUITE」。国内アリーナでは初のプライベートな個室空間により、アリーナ内に広がるテラススペースがつながる観戦空間が広がる。
2階に配置されたオープンテラスはコートまでの距離がわずか18m、臨場感あふれる試合を観戦することができる。
6室あるテラススイート全てが異なるデザインとなっており、それぞれがある共通のキーワードから構成されているのが大きな特徴となっている。
このデザインを決めるのに、チームやパートナーの内装会社で議論を重ねたと田村さんは語った。
「6つのテーマを決めるのにすごく時間をかけました。最終的には東京にあるアリーナなので、『TOKYO』を連想させるものがいいのではないかと。
たくさんテーマを挙げていっても最初はしっくり来なかったのですが、『TOKYO』で決まった時はすごく安心と言いますか、晴れた気持ちになれましたね」

上図の「NIGHT」に加え、東京にちなんだ以下5つのテーマが展開されている。
「BOTANICAL」
大都市でありながら緑豊かな都市であることから着想を得た、緑あふれる空間となっている。
植栽のあるテラスやグリーンを基調としたスタイリッシュな内装で、トヨタアルバルク東京が推進するサステナビリティの活動でめざす、自然豊かな地球も表現されている。

「NEO」
渋谷や原宿のPOPカルチャーを意識した光の空間。テラスの光るバーカウンターが、観戦時に高揚感と軽快さを引き立てる。

「OEDO(オエド)」
江戸の下町情緒や歴史・文化的魅力を表現したエリアで、畳と座布団で構成された特別なシートが設けられている。
田村大さん作の「舞台と役者」が壁面に大きく描かれており、その歌舞伎役者は、トヨタアルバルク東京が目指す役者(=クラブ)、舞台(=アリーナ)が一体となり、シナジーを生む経営(一体経営)の姿をイメージした。

「BAY」
アリーナのある”青海”から世界に広がる青い海をイメージし、水面がきらめく様子が表現されている。 テラスにはシックな丸テーブルを配置し、特別な観戦空間を演出する。

「ALVARK」
アルバルク東京の世界観を堪能できる空間で、アルバルク東京のファンを表す“アルバルカーズ”なら一度は観戦したくなる憧れの空間。
過去の特別な瞬間を共にした歴代ユニフォームや田村大さんが書下ろしたアルバルク東京のメモリアルアートなど、この部屋でしか見られない貴重な品を展示している。

「グルメを特徴としたアリーナ」を体現した食材とラウンジ
田村さんらは「グルメを特徴にしたアリーナにしたい」という構想を描いている。
アリーナの位置する青海の近くには豊洲市場、そして東京には大田市場があるという縁から、日本のみならず世界中の食材を仕入れている。特選素材によって味わえる料理は一流ホテルと同等レベルのクオリティを誇る。


「東京で仕入れた食材で世界の料理をオマージュできたらより来場者の皆さまに楽しんでいただけると考えました。
試合によって国のテーマを変えたり、あとは対戦相手の地域にちなんだ名産品を活用した料理も提供予定するなど、種類を豊富に用意していきます」
スイートやラウンジ席ではビュッフェ形式で提供され、2階の「JAPAN AIRLINES LOUNGE」ではバースタイルで東京×世界各国の料理を組み合わせた食事を味わえる。


そして、収容人数も152名と最も大きな規模を誇る1階の「TOYOTA プレミアムラウンジ」では、設置されたライブキッチンがつくる旬の食材を活かした肉料理や魚介料理などが提供される。
各ホスピタリティエリアごとに料理や提供の形式がさまざまであり、田村さんたちの想いが形となったのだ。


本物のサービスをつくりあげる“三角関係”
ホスピタリティエリアで提供される一流ホテルのようなサービスは料理だけではない。
接客においてもおもてなしや空間づくりなど専属スタッフが提供し、最高級の観戦体験が醸成される。そのベースを構築しているのが田村さんである。
「クレドという行動指針を作成していて、それに沿った接客・接遇をしていくように推進しています。 私はサービスの“三角関係”を大切にしていまして、それを常に意識しようと伝えています」

三角関係というのは、ラウンジを購入するホストとホストから招待を受けるゲスト、そしてサービスを提供するスタッフの三者。ゲストやホストが優位に立つというのではなく、それぞれが相互に関係し合うことがベストと考えている。
「ホストが招待したゲストに喜んでいただいて、そのゲストがホストに感謝する。そしてホストがスタッフに感謝するという三角関係が“本物のサービス”だと私は思っています」
現在も田村さんが中心となり、開業に向けて現在スタッフたちへの教育を行っている。そこでよく伝えていることがあるという。
「エリアもさることながら、売店にしても最後は“人の印象”で変わるというのは、ホテルで勤めていた時の経験から感じています。高級ホテル旅館に行って最高のサービスを受けたとしても、最後にお見送りするのは人です。
もし最後にうまくお見送りできなければ、これまでのイメージが全て崩れてしまいます。
スタッフの皆様も毎日のようにアリーナに来て働いてくれますが、一生に一度しか来れないお客様もいらっしゃるかと思いますので、おもてなしの気持ちは決して忘れてはいけないということは常々お話しています」
「サービスを0からつくりたい」新たな挑戦の場に
田村さんがアリーナ開発に加わったのが23年の12月。これまでの多彩な経歴を歩んできた。
スポーツインストラクターから始まり、ホテル業界へ転身。支配人やソリューション営業を経て23年12月、「TOYOTA ARENA TOKYO」のアリーナ開発の一員として加わった。
アルバルク東京への転職を決めた想いを訊くと、以下のように明かしてくれた。
「スポーツクラブもホテルも、両方サービス業という意味で共通しています。これまで多種多様なお客様と接してきて、次のステップに行くならばサービスを0からつくってみたいと考えていました。
そんな中、沖縄で行われたバスケのワールドカップを観に行く機会があってすごく感動しました。それで色々調べて行った中でTOYOTA ARENA TOKYOの開発を知ったのでチャレンジしたいと思ったんです」

希望とやる気に満ちて飛び込んだ新アリーナ開発だが、最初は戸惑いもあったそう。
「みなさん各部門のスペシャリストが集まっていますので、最初は場違いなところに来たと思いました(笑)。
ただ、専門部隊が多いので意思決定のスピードがとても速いです。なので自分の意見と根拠が明確にあればスムーズに進めることができるので、そこはすごくやりがいを感じています」

ファンミーティングからもメニューを策定
田村さんは入社後最初に取り組んだのが3F〜5Fコンコースに設けた飲食店10店舗のコンセプトづくり。メンバーと一緒にこちらも長い時間をかけて考案していった。
「10店舗全て異なるテーマにしました。その方が来場者のみなさんも楽しんでいただけるだろうと考えまして、人気メニューの一つにはハンバーガーがあるので取り入れたり、相撲部屋とコラボした和をテーマにしたものなど盛り込んでいきました」
これらのメニューを策定するにあたって、アルバルク東京のファンによるニーズも大きく関わっている。この間ある取り組みを行っていた。
「ファンミーティングを2回ほど開催しまして、どういう飲食があるといいか議論に入っていただきました。
アルバルク東京はファンの意見をすぐ形にするチームだと、私もかねてから魅力に感じていましたので、ぜひその意見を聞きたいと。
メニューにあるクラフトビールもファンからいただいた意見を元に策定しました」

10月3日にいよいよ開業を迎える中、その日が来るまでサービスの更なるブラッシュアップを図っている。来たる日やその先に向けて、最後に自身が今取り組んでいることや描いていることを語った。
「開業に向けて回転率をより向上させるべく取り組んでいます。『グルメを特徴にしたアリーナにしたい』想いが強いので、常に新しいメニューやサービスづくりにチャレンジしていきたいです。
今インバウンドで海外の方が多く来ていますし、この東京に一つホスピタリティエリアとして誇れるものができたので、そういった方にも活用いただいて料理やおもてなしといった日本の良さを感じていただきたいです」
「TOYOTA ARENA TOKYO」は東京そして日本を代表するホスピタリティエリアとなり、そのモデルケースとなっていく。
(第3回へつづく)

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