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「野球しようぜ!」大谷翔平選手とニューバランス社の想いが具現化された「New Balance Kids Ballpark」

9月21日〜23日、東京・明治公園にて期間限定オープンされた「New Balance Kids Ballpark」。

大谷翔平選手そしてニューバランス社それぞれの想いが形として表現された。この期間では国を超えた互いの”祝福”があり、笑顔あふれる夢の空間となった。

(取材 / 文:白石怜平 表紙写真提供:ニューバランスジャパン)

両者の想いが形になった3つのピース

New Balance Kids Ballparkは「子どもたちに野球との出会いを作りたい」・「その体験を通して体を動かすことの楽しさを知ってもらいたい」がコンセプト。

野球にまつわる様々なコンテンツや、子どものみならず家族で楽しめるフィールドゲームなど、体を動かす遊びが一つの公園に集まった。

各コンテンツやフィールドなど野球が存分に体験できる場になった(提供:ニューバランスジャパン)

この場所を語る上で欠かせない3つのピースがある。それぞれについて、ニューバランスジャパンの鈴木健氏に話を伺った。

まず一つ目がシグネチャーロゴ。今年3月19日、ニューバランス社と大谷選手の合同で発表された。このロゴに込められた想いと、New Balance Kids Ballparkには密接な関わりがあった。

「大谷選手と言えば、”二刀流”のイメージがあると思います。ですが、ロゴでは走るシルエットになっています。それは次の塁を狙う・高みに向けてチャレンジする想いが込められています。

大谷選手も『野球人生における歩みを表現した』とおっしゃっていたのですが、”次の夢に突き進む姿勢を示す”。そんなロゴになっています。我々としても、その想いを形として子どもたちに示したいと考えてこのパークが実現しました」

各所にシグネチャーロゴがあしらわれている(提供:ニューバランスジャパン)

2つ目のピースはグローブ。これは大谷選手が昨年暮れから、日本国内の約2万校の小学校に3つずつ計約6万個を寄贈したものである。

野球体験コンテンツの一つにあるストラックアウトのコーナーでは、そのグローブを使って体験がすることができた。

大谷選手が寄贈したグローブでピッチング体験が行われた

「大谷選手がグローブを寄贈した時に『野球をしようぜ!』というメッセージを発表しています。ですので、ニューバランスとしてもその言葉を受け止めて、実現したい。そんな想いもありました」

フィールド前にもグローブを模したフォトスポットが設けられており、家族で収まりながら記念写真を撮るシーンが多く見られた。

大きなグローブが撮影スポットとなった(提供:ニューバランスジャパン)

そして最後のピース。これは会場全体で表現されている点だった。

「今回は野球場ではなく公園で行ったことに意味があります。お休みの時に子どもも大人も自然に運動や交流できる点が、公園の良いところだと思っています。

ここではアメリカの”ボールパーク”を表現しています。キッチンカーやショップなどを取り入れ、日常生活の中で自然とスポーツもある形にしています。

このように、ニューバランスが得意としている”スポーツとカルチャーの交差点”として、会場全体の雰囲気を家族みんなで楽しんでもらうと考えました」

大谷翔平選手のシグネチャーコレクションなども販売され、こちらも大盛況だった(筆者撮影)

運動以外のスポットを交えたさまざまな”気づき”

筆者は3連休の真ん中である22日に伺った。多くの家族連れが訪れ、子どもたちがストラックアウトやティーバッティングで一生懸命に腕を振っていた。

初めてボールやバットを見たような未就学児の子たちも多く、父母も一緒にスマートフォンで撮影しながら一緒に手を動かした。

家族みんなが充実した表情をしてケージを出るシーンも何度も見ることができた。

体験コーナーも常に行列だった(筆者撮影)

鈴木さんはオープン期間中も足を運んだ。各コーナーに込めた意図を参加者の様子を見て感じたことを踏まえて語った。

「ハードルを高くしないように意識していて、実際そうだったのでよかったです。初めて野球をする・ボールに触れる子どもたちがたくさん来てくれましたよね。親子一緒に体験ができる場だったと、自分で見て感じることができました」

また上述の通り、ただ野球をする場ではないのがNew Balance Kids Ballparkの大きな特徴。

グラウンドの奥ではシグネチャーロゴが刻印された木を探すフィールドゲームで遊び心をさらに盛り込んだ。

子どもたちが楽しめる「フィールドゲーム」(提供:ニューバランスジャパン)

さらにニューバランス公式ストアアプリ上ではデジタルスタンプラリーを展開。

会場内のコンテンツを体験してデジタルスタンプを貯めた方には先着でオリジナルワッペンをプレゼントし、ロゴの入ったTシャツにその場で圧着できるサービスを設けた。

Tシャツにワッペンをその場で自由に施せる(筆者撮影)

「大人も一緒に楽しめる場として複合的なポイントを盛り込むことで、さまざまな気づきを提供できます。私も居るだけで楽しい雰囲気になれましたし、ご家族の方々も楽しそうに見えて嬉しい限りです」(鈴木氏)

スタジアムではBaseball5の体験も

そしてメインのグラウンド。ここは体を目一杯動かせる場となった。

キャッチボールで思い切りボールを投げ、ベースランニングトライアルではグラウンドを駆け回った。加えて注目は「Baseball5」の体験コーナーである。

Baseball5とはキューバ発祥のベースボール型アーバンスポーツ。現在ヨーロッパやアフリカなど80以上の国や地域で普及しており、26年にダカールで行われるユース五輪(17歳以下が出場できる五輪)の正式種目となっている。

グラブやバットといった道具を使わずボール一つで、かつ小学校の体育館などでもプレーできることから、”どこでも・誰でもできる”ことが大きな特徴。さらに、男女がチームで協力し合いながらプレーする競技である。

広くない場所で、体験するにおいてもハードルが低いベースボール型ということで、このイベントにはまさに適したスポーツであった。

ここでは「WBSC Baseball5ワールドカップ 2022」で日本代表だった宮之原健氏などがMCを担当。

主にゲーム形式で行われ、参加した子どもたちは自らの手でボールを打ち、一塁へと全力で走る。守備側も来たボールを一生懸命追いかけた。

Baseball5の体験会も盛り上がりを見せた

もはや偶然ではない国境を超えた祝福

また、この3日間はアメリカから大谷選手が開催をお祝いするような出来事が起き続けた期間でもあった。

というのも開催前日の日本時間20日に、50本塁打・50盗塁の「50-50」を達成。翌日以降も本塁打と盗塁を量産し、リアルタイムで記録が更新され続けていた。

開催中に記録が更新されると全体でもアナウンスされ、大きな拍手と歓声が会場を包んだという。

上述のフォトスポットでは「52」「53」といった特製ボードが用意され、来場者もそれを掲げながら記念撮影を行った。

野球の神様が必然的にタイミングを合わせてくれたかのように、「New Balance Kids Ballpark」は常に笑顔と喜びで溢れる空間がつくられた。

鈴木氏と共に取材に応じてくれた、ニューバランスジャパンの小澤真琴氏も大盛況ぶりを肌で感じ、このように語ってくれた。

「誰でも入りやすい空間になっていて、誰でも野球・スポーツを体で味わうことができる。いい経験ができる場だと心から感じることができました。

子どもたちが楽しんでくれて、『帰りたくない』であったり『大谷選手のこと大好き!』という声がたくさん聞こえました。

ご家族の方々の楽しそうな表情を見ることができて、幸せな空間ができたと思いますし、雰囲気づくりも大切なことだと改めて思いました」

最後に鈴木氏は、ニューバランスとしてスポーツを通じた今後の構想を明かしてくれた。

「今後もこのような誰もが楽しめる場所を作りたいです。ニューバランスとしては、地域やそのコミュニティと一緒に取り組みたいと考えています。

競技が独立して行うのではなく、行政や地域のスポーツチームなどさまざまなステークホルダーと協力してやっていきたいです」

ニューバランスジャパンの鈴木氏(同社提供)

まさに特別な空間となった「New Balance Kids Ballpark」。今後もニューバランス社がスポーツとカルチャーの交差点となり、たくさんの人の笑顔を生み出していく。

(おわり)

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