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北海道日本ハムファイターズ 谷口雄也さん 一軍定着の礎になった先輩たちの”準備”と16年日本一の中で果たした役割(全5回 #2)

北海道日本ハムファイターズで11年間プレーし、現在は株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメントで事業統轄本部に所属しながらPR活動等を行っている谷口雄也さん。

1年目の厳しい猛練習に耐え抜き、早くも2年目には一軍デビュー・プロ初安打をマークした。14年からは一軍に定着し、16年の日本一にはその一員としてその輪に入ることになった。

>第1回はこちら

(取材協力:ファイターズ スポーツ&エンターテイメント、文:白石怜平)

2014年に72試合出場。準備のお手本になった大打者の存在

2年目の12年9月に一軍で初スタメン・初安打をマークし、3年目の13年も前年より出場数を増やした。そして14年、72試合で打率.268と大きく飛躍した。

終盤にはスタメンの機会も増やすなど、攻守で存在感を発揮していた。ただ、まだ一軍に定着し始めたばかり。心境としてはプロ入団時からと同様に必死だったと語る。

「毎日毎日が勝負だったなと。この打席で打てなかったらファームに落ちてしまうんじゃないかという不安ももちろんあった中で、すごいプレッシャーを感じながら野球をしていました。

今、新庄監督の采配であったりチームの雰囲気を見てるとなんかすごくいい意味で野球を楽しんでいますよね。チーム状況としてはプラスだと思って見ています」

一軍昇格後もプレッシャーと闘っていた

スタメンはこの年41試合、残り30試合ほどは途中からの出場だった。この日出番があるのか、あったとしても局面に左右されるためいつ訪れるかは分からない。

そんな状況でも結果を出さなければならない難しさがある中、この年で引退したあの大打者の存在が大きな参考となった。

「稲葉(篤紀:来季より二軍監督)さんも晩年は代打で出る機会が多かったですが、一緒にやっていてすごく準備をされる方で、お手本にさせてもらいました。

稲葉さんは汗をしっかりかいて出ていく方でした。一度試合前の練習に汗をかいて、その後はどうしても体が冷めたような感覚になるのでストレッチをして、裏で少しボールを打って、短いダッシュを繰り返して体の熱を上げて臨まれていましたね」

2016年、逆転日本一のメンバーとして活躍

そして16年のシーズンは、谷口さんそしてファイターズにとって大きな輝きを放つ年になった。

チームは当初首位だったソフトバンクに最大11.5ゲーム差をつけられたが、6月19日から球団新記録となる15連勝をマーク。9月まで熾烈な2強争いを繰り広げながら最後は逆転し、4年ぶりのリーグ優勝。

クライマックスシリーズでもソフトバンクを相手に4勝2敗で突破すると、日本シリーズでも25年ぶりにセ・リーグ制覇を果たした広島を4勝2敗で破り、10年ぶりの日本一を成し遂げた。

谷口さんは開幕スタメンを皮切りに、この年キャリアハイの83試合に出場。スタメン、代打などマルチに活躍を見せ、日本一に貢献した。

「この年は右の代打ですと当時は矢野謙次さん(来期より巨人一軍打撃コーチ)がいて、左の代打が僕だった。試合の流れの中で2人で準備していて、『先に谷口が行く、もしランナーが出たら矢野さん』またはその逆のパターンもあるというような形で、役割がそれぞれある中でしっかり当てはまっていたと思います」

16年の日本一に大きく貢献した【©H.N.F.】

矢野さんとは常にベンチで隣に座り、会話しながら準備を進めていた。谷口さんもその存在が大きかったと語る。

「試合に入るのがすごく上手な方で、一緒に試合をベンチで見ていても『そろそろ準備しようか』と声をかけてくれるのが3回裏と早めだったり、試合展開や打順の流れを掴むのは矢野さんを隣で見ながら、タイミングを伺っていました。

稲葉さんの時のように近くにお手本となる方がいて、次に何があるのかを考えながら準備していましたので、環境に恵まれていましたね」

この日本一になった16年、当然ながらこの男の名は欠かせない。自ら名前を挙げるとともに、優勝した意義を語ってくれた。

「やはり大谷翔平(来期よりロサンゼルス・ドジャース)の活躍。彼がいなかったら優勝はできなかったと思います。こんな素晴らしいチームの中に自分自身もいたんだなと誇りに思いますし、野球人生の中でもすごく濃かった時間でした。

11.5ゲーム差を逆転する経験なんてそうはできないですし、これから20年・30年経っても『あの頃はね』って話をするんだろうなと思います(笑)」

これからも語り継がれ、自らも語れるシーズンになった

スタメンと代打の両方で大切にしていた”切り替え”

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