• HOME
  • 記事一覧
  • 野球
  • ファイターズ「ES CON FIELD HOKKAIDO」開業まであと1年。”どこから見ても同じ断面がない” 各所に散りばめられたアイデアとは?

ファイターズ「ES CON FIELD HOKKAIDO」開業まであと1年。”どこから見ても同じ断面がない” 各所に散りばめられたアイデアとは?

「動線」と「回遊性」が重点項目

「ES CON FIELD HOKKAIDO」の実現にあたり、”どこから入ってもフィールドの空間や臨場感を感じていただく” 意図を持って設計されている。

小川さんは、重要ポイントの一つとして「我々は当初から”球場へと入りやすい動線”を第一に考えてきました」と説明。建設開始時、1塁側から3塁側さらにその先に新設する駅の予定位置にかけては約30mの高低差があったという。

そこでこの高低差を活用し、来場者がアクセスできるコンコース(大通路)を3層に分けた。グラウンドの高さに最も近いコンコースから順に「FIELD LEVEL」・「MAIN LEVEL」・「STAR LEVEL」と設定している。

さらに3つのコンコース内にある複数の入場口のうち、主要エントランスとして2か所設定している。それが1塁側のエントランスと、3塁側のエントランスである。

現在、建設中の1塁側からの眺め

1塁側エントランスのゲート前にはバスロータリーやタクシー降車場を整備する予定で、降りてからすぐに球場に入れるような設計をしている。

一方、3塁側のメインエントランスは1塁側に比べ、コンコースの空間を広く確保し、天井を高くした。

グラウンドレベルの高さに近い3塁側エントランス

小川さんは、この意図について「3塁側エントランスを通じて入場した際、大型ビジョンを含めたフィールド全体が一目に入り、インパクトを与えるようにするためです」と説明。

エントランス左には2階建てファイターズストアを新たにオープンする。球団公式ストアとしては過去最大級で、新球場のフラッグシップストアとして試合のない日も営業する予定である。

3塁側「FLELD LEVEL」ではコンコースの空間をより広く確保している(写真はイメージ:©H.N.F.)

本球場では動線に加えもう一つの重要ポイントがある。それは「回遊性」。各コンコースそれぞれで味わえるサービスやエリアごとで味わえる臨場感など、球場の全体を体感してもらいたい意図が込められている。

あらゆる人がストレスなく移動できるように、エスカレーターを随所に設けた。全部で12基を用意しており、35,000人が入るスタジアムであれば国内最多クラス。

これにより、コンコースのどこからでもフィールドを臨むことができ、回遊しながら観戦も楽しむことができる。

次のページ:どこからでも味わえる”臨場感”

関連記事一覧