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【特集】戦場への帰還 ~不屈の精神と長き闘いの記憶~ リコーブラックラムズ東京・松橋周平① 3度の前十字靭帯断裂「長くプレーするために考え方を変えた」

突破力と身体操作の融合を目指して

身体操作を学ぶことでジャッカルの動きに活かすなど、パフォーマンスが向上した。ただ、その一方で感じた部分があったという。

「身体を使ったり、瞬時に考えたりすることができるようになったのですが、そうなると本来持っている自分から突破していく勢い、それが少し薄れきた自分がいるんです。相手との”バトル”に勝負しなくなった。

考えることを意識しすぎて、なかなかボールキャリーで前に行くことをしなくなってしまい、本来の自分の強みが消えていく部分もありました。僕自身は数年かけて1番良い状態に持っていこうと取り組んでいて、今はまだ調整中です」

”一番いい状態”これは、1年目に出せていた勢いや突破力と真木から教わった効率的に身体を使うことを両立させることである。

「自分のポジション柄そうなのですが、チームに勢いを与えたい。僕は常に思っていて、まさに1年目がそうでした。今身体を正しく使える状態で勢いを与える。これを自分の中で磨いているところです。

筋力トレーニングもより考え、今までは細かいところまで意識できていなかったのですが、背筋を意識したり真木さんと話してる腰の位置。例えば、腹筋を反るのではなくしっかり腰を入れた状態で背骨を入れてパワーを発揮しやすいなど、考えながらパワーと組み合わせようとしています」

怪我をする前から考え方そしてスキルの向上を図り進化を遂げた松橋は、翌18年の開幕にピッチへと帰還した。

しかし、5年後にまた悲劇が繰り返されてしまう…

(つづく)

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