「ラグビーが大好きだから両方やっています」三重ホンダヒート 近藤雅喜 日本最高峰の舞台に”二刀流”として立った先に切り拓くラグビー界の新たな道
自然に出てくる言葉は「大好きだから両方やっている」
シーズンが開幕し、選手としての出場に向けても準備を重ねている。
プレー面においても、レフリーをやったことによって見つけた新たな発見も多かったという。
特に挙げたのが「レフリーの気持ちを理解しながらプレーできるのは武器になると思います」と、両方取り組むからこそ分かるプラスの効果を明かしてくれた。
自身が出場した試合で、何かのプレーで笛が鳴った際は「もう重々分かります(笑)」とその語った様子で伝わってきた。
2つの活動を両立するにおいて大切なこと、そして前向きにそれぞれ全力で向き合える要因について問うとその答えは一つだった。
「僕が今ここにいるのは”ラグビーが好き”だから。これに尽きると思います。それってすごくシンプルなことですが、逆にすごく難しいことでもあると思うんです。
アスリートとしてキャリアを積んでいく中で、好きで始めた競技が嫌になるときも必ずあると思うんです。でも、僕はラグビーをずっとやってきて幸せな事にこの競技を嫌いになった事は一度もありません。ラグビーが好きだから、選手・レフリー両方100%でやっています。
その根幹は、僕はラグビーが大好きだから。たくさんの人と話していても『大好きだから両方やっているんです』と自然に出てくるので」
今後の目標は日本人男子の選手出身として初の快挙へ
ロングインタビューの最後、選手そしてレフリーとしてのこれからについて訊いた。それぞれに明確な目標があり、そしてすでに走り出していた。
「選手としてはチームが今シーズン、リーグワンのDivision1で戦っているので、ここで必ず結果を残して勝利に貢献する。チームの目標であり、選手は皆考えていると思います。
そして、レフリーとしてDivision1の舞台に立つ事とチャンスがあれば国際舞台でも笛を吹きたいです。選手として目指したオリンピックの舞台に次はレフリーとしてピッチに立つ事も目標の1つです。
日本協会やホンダにはレフリーとしての活動をサポートしていただいています。多くの方に応援していただいているので覚悟を持って道を歩いていきたいです」
ラグビーが大好きというその想い。最後まで溢れ、伝わってきた。”永遠のラグビー少年”が日本そして世界を選手・レフリーの両方で走り続ける。その可能性は今も無限大に広がっている。
(おわり)
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