
ブラックラムズ東京が4連勝!今季の象徴である逆転劇と徹底した規律の要因を松橋周平が明かす
14日、リコーブラックラムズ東京(BR東京)が4連勝を飾った。
「駒沢ホスト3連戦3万人プロジェクト」と銘打ち、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で行われたホストゲーム3連戦(2月7日・21日・3月14日)の3試合目。この日は静岡ブルーレヴズを迎えての一戦だった。
後半39分、ノーサイドまであと1分の時点でBR東京は30-33とリードを許す展開だった。それでも伝統である“最後まで諦めないラグビー”がこの試合でも勝利の女神を微笑ませた。
敵陣ゴール前まで迫り前進を重ねると、最後はTJペレナラが自らグラウンディング。伊藤耕太郎もゴールを決めると、黒く染まったスタンドが大歓声で選手たちを讃えた。

PGで幸先よく先制したBR東京だったが、前半その後は最大11点差をつけられる苦しい展開だった。
現在リーグ得点王の中楠一期が先制ゴール含むPG2本を決め徐々に差を縮めると、さらに勢いを付けたのが松橋周平のトライだった。その後前半でも一時逆転し、劇的勝利への道筋は着実につくられていた。
「いいラインブレイクしたら、しっかりリアクションする。それに尽きます。それをどこでサポートするか。予測もですし、そういった部分ができてトライに繋がったと思います」

16年に入団してから“ラムズ一筋”11年目のシーズンを戦う男は安堵の表情で振り返った。
今季チームは着実に勝利を重ね現在はDivision1の5位。目標に掲げているプレーオフトーナメント進出圏内をしっかりとキープしている。特筆するべきは、7勝のうち6勝が後半での逆転勝利を演じていることである。
特に1月10日の第4節トヨタヴェルブリッツ戦では前半10-29とリードを許しながらも、後半は相手の得点を0に抑え、かつ27得点をマークしての勝利だった。
今季のチームの戦いぶりについて松橋に問うた際、気持ちの面で好循環ができていることを明かしてくれた。
「トライを重ねられると雰囲気でプレッシャーを感じてしまい、『何とかしないと』と焦ってしまいペナルティが重なってしまっていました。
ネガティブなスタックが増える部分もあったのですが、今はトライを奪われても次にポジティブなことをしっかり一つチームとしてやる。ポジティブなことを一つやって、それをまたいいプレーにつなげていくことが今はできてきています。
仮に負けていても、いいもの・いいプレーをまた次に持って来れるので、その自信や安心がそれぞれ付いてきていると感じていますね」

上で少し触れたペナルティについてだが、反則数は20日現在でリーグ最少の93。この試合も静岡が13であったのに対してBR東京は5であり、最後の逆転劇も相手のペナルティをチャンスに変えていた。
チームで徹底されている規律。その要因はグラウンド外での姿勢がプレーへとつながっていることを表していた。
「チームの規律をオフフィールドでも徹底しています。ロッカーが整理整頓されているかといった、普段の生活から細かいところを意識しています。慣れてくると人間って忘れがちですけども、そこをチェックするグループをチームで設けているんです。
違うなと少しでも思ったらしっかりと指摘する、アクションさせる分を繰り返しやってきているので、日々の積み重ねがオンフィールドでも表れていると感じています」

プレーオフトーナメントへと進出するため、熾烈な戦いはまだまだ続いていく。次は未だシーズン1敗の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦を迎える。トップ6入りに向けて松橋はチームとして取り組むべきことを語ってくれた。
「今日自分たちの描いたゲームプランができなかったところもあったので、それがプレーオフトーナメント入りを争う時に影響してくると思います。
自分たちのやりたいラグビーを遂行するために瞬間のディテールに対してフィジカルを持ってやるといった、細かい点を自分たちで立ち返ることが大切だと考えています」

ホストエリアである世田谷区で、劇的勝利を地元ファンに届けたBR東京。これからもプレーオフトーナメント進出を目指し、さらに上位へと食い込んでいく。
(写真 / 文:白石怜平)
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