• HOME
  • 記事一覧
  • 指導 / 教育
  • 「Matsui 55 Baseball Foundation」24回目の野球教室開催 松井秀喜さん「今後も若い世代、子どもたちに野球の楽しさや素晴らしさを伝えていきたい」

「Matsui 55 Baseball Foundation」24回目の野球教室開催 松井秀喜さん「今後も若い世代、子どもたちに野球の楽しさや素晴らしさを伝えていきたい」

実演ではホームランを披露

打撃・守備をそれぞれ終えると、恒例のフリー打撃実演コーナー。引退してからも現役時代を彷彿とさせる豪快な打球を見せ、大きな注目を集めている。

松井さんが再びバットを持って打席に立つと静寂に包まれる。幾度となくファンに感動を与えてきたそのスイングは球場全体の注目を集める。

快音を響かせるものの、この日は強風でなかなか柵越えは難しいシチュエーションでもあった。思わず苦笑いを見せる中、子どもたちからの”松井コール”が背中を押した。

そして19スイング目。乾いた音と共に強風を切り裂いてフェンスを超えた。これまで幾度となく描いて来た放物線を間近で見た子どもたち、そして親御さんからは歓声と大きな拍手で松井さんを包んだ。

強風の中、柵越えを見せパワーは健在だった

質問コーナーではコアな質問も

そして、最後のプログラムは子どもたちから松井さんへの質問コーナーに。子どもたちから続々と大きな声で「はい!」と手が挙がり、質問がぶつけられた。

速いボールの打ち方やどうすれば本塁打を打てるかなど技術的な問いには、

「速いボールは逆に強く打とうとしてしまう。なので逆にボールをよく見て、リラックスして振ることが大切」

「素振りでもいいので、自分に合う練習を見つけてほしい」

「遠くに飛ばそうと意識しすぎずに、強く正確に打つことを続ければ、必ず打てると思います」

などと答えた。中には、コアな質問も。星稜高校時代に出場した92年夏の甲子園で社会現象にもなった、「5打席連続敬遠された時はどんな気持ちでしたか」と問われると、「30年以上も前のことをよく知ってるね?(笑)」と驚きを見せた。

子どもたちからは鋭い質問も

この問いには、「負けた時はもちろん悔しかったけど、プロに入ってから”甲子園で5打席連続で敬遠されたバッターなんだ”ということを証明したかった。なので、逆に自分のパワーになりました」と話した。

そして昨年、ヤンキースでア・リーグ新記録となる62本塁打を記録したアーロン・ジャッジ選手についての関係も挙がった。松井さんはジャッジ選手がメジャーデビューする前に、巡回コーチとして指導した経験がある。

ここでも、「よく知っているね?」と笑顔で驚きながらもこう答えた。

「彼が2Aにいた頃だけど、僕は基本的なことしか教えていないです。彼は元々すごいバッターですから、本人が実際にどう感じたかは分からないけれど、伝えたことはみんなに話したことと一緒です」

次ページ:「これからも野球を続けて、もっと好きになってほしい」

関連記事一覧