「働くフィールドは無限大にあります」eat Link代表・牧春菜さん 管理栄養士の価値と抱く夢
スポーツ界において欠かせない仕事である「管理栄養士」。チームそして個人で契約し、食事を始めとした生活面の指導を行うなど、パフォーマンスアップに大きな役割を果たしている。
株式会社eat Link代表の牧春菜さんもその1人。管理栄養士の地位をさらに上げるとともに、大きな夢を抱き活動している。
前章でプロテインについて解説いただいたのに続き、管理栄養士の仕事そしてご自身について語っていただいた。
高校時代の経験が原点に
牧さんは現在、管理栄養士として主にスポーツ選手を中心にサポートしている。個人・チームを問わず、競技もプロゴルファーやJリーガーそしてパラリンピック出場選手など約7競技にわたる。アスリートのサポートに加え、拠点を置く宮崎県内の学校で生徒・保護者に向けた食育セミナーも行なっている。
牧さんが栄養士を志したのは高校時代。陸上をやっており、7種競技の選手だった。当時指導してくれていた先生が、生徒たちへ特製ドリンクを作ってくれていた。牧さんも常に飲んでいて、集中力が上がると感じていたという。
陸上を引退し、進路を選択するタイミングに。当初は卒業後に就職する考えを持っていたが、「もっと自分がやりたい目標を作ってから社会に出たい」と考え、進学を決めた。
先生の温かみ、そして自身の経験から今後もスポーツに携わりたいという想いから、この頃には管理栄養士になりたいという将来のビジョンを抱いていた。
「人と会話するのが好きですし、何よりお世話になった先生に恩返ししたいと思っていました。(管理栄養士になって)先生のチームサポートをするという想いで進みました」
在学中に管理栄養士の資格を取得後は、整形外科に勤めながら個人で徐々に管理栄養士としての活動を始め、19年10月に独立。個人事業主として活動したのち、21年に「株式会社eat Link」を設立した。
”食べるを繋ぐ”を理念に掲げ、大学の同級生2人とともに宮崎県を拠点に活動している。
また、栄養士の他にも陸上選手だった経験を活かし、主に小学生を対象に陸上のコーチも務めている。現在の活動について牧さんは、
「私は自分が陸上をやっていたのもあり、食事の大切さを理解しています。自分がアスリートの経験があり、選手の気持ちが分かるので、いずれサポートしたいというのは学生の頃から決めていました。
あとは小学生向けに陸上のコーチもしているので、指導者の気持ちも理解できます。小学生からの食育はとても大事で、中学・高校生からでは遅いので、小学生のサポートもしています」