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「面白い・また来たいと思ってもらえる場所に」市川スポーツガーデン国府台 17年間変わらない理念と支えた信念のルーツ

現在につながるスポーツの道へと進んだ理由

では、なぜISG国府台が長い間継続することができたのか。それは小幡さんが想いを持って先頭に立って行動してきたからである。小幡さんを動かした原動力は何か。そのルーツは学生時代に遡る。

「私は大学時代、バスケットボール部でいわゆる競技スポーツをやってました。ただ、体育会系の雰囲気が苦手だったんです。スポーツの道に進んだ理由は、純粋に仲間とワイワイするのが好きだったからです。そこが原点です」

スポーツを通じて仲間ができ、その仲間と楽しんでプレーする。今ISG国府台が体現している世界が原点だった。準備委員会が発足した際に小幡さんが入ったのも、方向性がマッチしているからこそだった。

「”仲間とやって楽しいスポーツ”というのが、ほとんど浸透していない時代の中で総合型ができた時、『楽しみたい人でもスポーツできるんだ』と。なのですごくいいなと思ったんです」

仲間と楽しみたいとスポーツの世界へと進んだ(写真左)

ISG国府台が掲げているクレドの中に”世代を超えたコミュニケーション機会を提供する楽しいクラブの運営”とある。小幡さんの想いとクラブ信念が一つになり全くブレることなく続いてきた。

「クレドで明確に掲げていたので共感しましたし、そのカラーを持って『我々はこういう団体だよね』というのを大事にしたかった。それが今に至ってるのだと思います」

唯一の生き延びる道とは?

設立当初は資金も人的ネットワークもない。かつ小幡さんは市川市が地元でもない、文字通り0からのスタートだった。そこからどう積み上げていったのか。

「会員になってくれた方の”いいよ!”と言ってくれた力ってすごく大きくて、とても助けてもらいました。そう思うと、やっぱり何かを形にして地域で発信しようと思うと、賛同する方たちがいないと何もできないなと思ったんです」

賛同してもらうために、また来たいと思ってもらうために。これは小幡さんの中で今でも自身に問い続けているという。考え続ける中で答えがクリアになった。

「来た方に面白いと感じてもらい、また来たいと思っていただくしか生き延びる道がなかった。楽しむスポーツをする場って意外とないんです。

なので、楽しみたいという人たちが”ここだな”と思ってもらえるものを提供したいとずっと考えてきた。それをしないと組織の存続自体ができないので、自ずとそういう方向になったのだと思います」

現在、有志ボランティアの人数は会員数約700名の中で60人以上。コロナ禍に入る前は1000人以上いた規模で40人ほどだった。手伝いたいと思う方たちが今も徐々に増えている。

「行ける時にふらっと行ってみて、『また行きたい』『手伝ってみてもいいかな』と思っていただくには、行ける時に気楽に行くだけでOKという場であるというのをまず感じてもらうところでした。

そこから声かけをしてくれておしゃべりの場になって仲間ができて行ったんです。義務とか責任が伴うと嫌になるので、強制とかは一切していないです」

ボランティアスタッフも楽しめる場になっている

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