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コロナ禍において、プロテインが注目を集める背景とは?現役管理栄養士による目的別プロテイン解説も!

2020年から始まった新型コロナウイルス禍。外出自粛を余儀なくされ、日常生活や仕事だけではなく、スポーツをするにおいても大きく制限される状況となった。

コロナ禍となり間もなく2年を迎えるが、そんな中でプロテインが注目を集め続けている。

今回はその背景に迫っていく。現在、管理栄養士として多くのスポーツ選手やチームの指導を行い、株式会社eat Linkの代表を務める牧春菜さんに解説いただいた。

プロテインはもうすぐ1,000億円市場に

調査会社である(株)富士経済は、「運動不足解消目的やテレビ番組で各種たんぱく補給食品が取り上げられたことで、需要は増加している」と発表。

さらに同社は、「プロテインパウダーの国内市場」は、 20年・21年とそれぞれ680億円・930億円と年々拡大しており、1,000億円にも迫るデータも示している。

牧さんはプロテインが注目を集めている背景についてこう述べた。

「プロテインが注目を浴びている要因はまさに”コロナ太り”です。自粛によって動かなくなり、食事の量が減るとタンパク質の摂取量が足りなくなるので太ります。もちろん、過剰にカロリーを摂取することによって消費が追いつかないケースもあります。この2年、”コロナ太り”の方がよく相談に来られます」

管理栄養士で株式会社eat Link代表の牧春菜さん

プロテインの需要が高まっているのは、ネガティブな面だけではない。腸内環境の改善がクローズアップされるなど、健康志向が近年より一層高まっていることも需要が拡大している要因である。牧さんも解説を続けた。

「体調を整えたり、”内側から健康になりたい”方が増えてきた。ここでは免疫力がキーワードとなります。それにはタンパク質は必須で、しっかり取り入れることによって免疫細胞の働きが良くなるので、そこがプロテイン摂取に繋がっていると考えられます」

身体の約95%はタンパク質でできている

プロテインは普段、ジムなどでトレーニングをする人やアスリートが摂取するものというイメージを持っている方もいるかもしれない。牧さんは決してそうではないと説明する。重要性をこう説明した。

「プロテイン=タンパク質。筋肉はもちろん、内臓や骨、血液、髪の毛、皮膚、爪など身体の約95%はタンパク質からできています。実は多くの方にとってプロテインの摂取は大切なのです」

最近は販売されるプロテインのバリエーションが増え、コンビニやスーパーでも手軽に入手することができる。牧さんも、こういったトレンドについては、

「手軽に取れるようになっていますし、種類も美容成分が配合されているものから腸内環境を整えるもの、栄養バランスが整ったものも摂れるので、普段の食事にプロテインをプラスするのは良い取り組みです」

と健康面でメリットがあると語った。しかし、摂取のし過ぎは禁物である。

栄養指導などを行なっている牧さん(写真右:本人提供)

「1回にタンパク質が吸収される量は決まっています。およそ最大30gまでです。例えば、朝食時に食パンと卵のみでしたらそこにプラスするのはOKです。でも、お昼が唐揚げ5個など食べて、それにプロテインだと過剰摂取になります。

おかずが少ない時の足しにしたり、忙しくて朝食が取れない時などの代替品として活用します。ただ、それだと糖質が不足するので、プラスでおにぎりやバナナを足すのがいいですね」

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