「横浜市旧市庁舎街区活用事業」三井不動産が創り上げる関内の未来〜横浜スポーツビジネススクール 第3回編①〜

三井不動産が掲げる”まちづくり2つの強み”

大坪さんは、14年の入社から19年までは都心型商業施設の開発を担当し、日比谷ミッドタウンや東京オリンピックの際に開発した晴海の選手村などを担当してきた。

20年からは現在の部署に移り、横浜市旧市庁舎街区活用事業などを担当している。

講義ではまず、三井不動産が展開するまちづくりの魅力について説明。同社の取り組みの強さとして、

「常に挑戦するまちづくり」

「歴史をふまえて未来につなぐまちづくり」

この2つを挙げた。挑戦のまちづくりについては、

「現状の人々の暮らしやライフスタイルというのはは日々変化しているので、そこで生み出される新しい価値をまちづくりを通して提供していきたいという想いがあります」

まちづくりの強みを語った

と大坪さんは語る。東京ミッドタウンや豊洲といった数多くのまちづくりを手がけてきた中で、同社が大切にしている考え方がある。それが「経年優化」である。

経年優化とは、「時間の経過とともに取り巻く環境に馴染み、街の風景の一部となって、年月を経るたびに愛着が深まり、魅力を増していく」とグループで掲げている。

時代の変化に柔軟に対応し、新しいコミュニティや場を作り出すことで価値を高めている。

また、「歴史をふまえて未来につなぐまちづくり」については、本社がある日本橋再生計画の例を交えて話した。

第1・第2ステージを経て第3ステージへと入っている本計画は「残しながら、蘇らせながら、創っていく」がコンセプト。

江戸時代に物流や金融、文化などの中心地として栄えていた当時の街並みを残しつつ、新たな客層も来れるようにイベントを開催したり、観光スポットのリニューアルなど多岐に渡り開発を行っている。

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