横浜DeNAベイスターズ ”第二の創業”から始まる「世界一のスポーツチームへ」の道のり〜第4期 横浜スポーツビジネススクール〜
5/21〜7/13まで横浜市内で行われた「第4期 横浜スポーツビジネススクール」。横浜DeNAベイスターズが運営するスクールで、スポーツ業界を目指す社会人の受講生約30名が約3ヶ月間、球団のこれまでの取り組みや国内外の事例を学んだ。
本編では3回に分けて、スクールの模様を紹介していく。
(取材協力:横浜DeNAベイスターズ、写真 / 文:白石怜平)
第4期を迎えたベイスターズが展開するビジネススクール
「横浜スポーツビジネススクール」は、球団が運営する会員制シェアオフィス・コワーキングスペースの「CREATIVE SPORTS LAB(CSL)」にて、21年10月から行われている。
球団がこれまで培ってきたノウハウをもとに、スポーツビジネスやエンタメ業界など様々な業界で活躍する人材育成・創出を目的として展開している。
内容はチーム強化といったグラウンド上での取り組みから、集客や横浜のまちづくりなどの事業面の両軸で展開されている。講師は現役の球団職員のみならず各界の専門家や他球団の職員も招き、多角的に学ぶ場となっている。
第4期では第3期同様にキャリア開発をテーマにしたカリキュラムとなっており、スポーツビジネスの内容に加え、グループワークを通じた対話力・交渉力の向上なども盛り込まれた。
受講生は今回も約30名で、年代も20代から50代まで幅広い層が門を叩いた。
ベイスターズが目指す、”強くそして魅力的なチーム”
第1回のテーマは「ベイスターズの事例から学ぶ、球団経営と選手育成に向けた取組み」。講師を務めたのはビジネス統括本部 広報・コミュニケーション部 部長の青木慎哉さん。
青木さんは横浜生まれ・横浜育ちで、少年時代は前身である横浜大洋ホエールズのファンで以降も”ベイスターズ一筋”。98年の日本一の際は球団のアルバイトとして近くで関わりながら、ベイスターズの職員として働くことを志した。
その志を実現するため、当時はまだ日本で馴染みの薄かったスポーツビジネスを学びにアメリカへ留学。帰国後の03年オフにベイスターズの当時の関連会社に就職、05年から球団に転籍し現在に至る。
テーマに入る際、最初にプロ野球全体の球団変遷の歴史について解説。そこからベイスターズの歴史、そして企業としての組織・仕事内容へと広げて紹介した。
その中で、青木さんは「ベイスターズが作りたいチームは、”強くそして魅力的なチーム”」と挙げた。それが本講義のテーマにもある「球団経営」・「選手育成」へと紐づいていく。
「事業が強くなればチームが強くなる。魅力的な強いチームをつくることで、ファンの皆様が”球場にいきたい”とより感じていただける。なので事業とチームの両輪で収益を拡大させる必要があります」
球団に関わるたち全員の弛まぬ努力で12球団屈指の人気チームへと押し上げ、横浜スタジアムは常に青く染まっている。今シーズンも球団史上最速で200万人を突破するなど、事業をさらに強固にさせようとしている。
一方、チームは2年連続CSへ進出するなど、この5年で3度のAクラス入りを果たしている。今シーズンはメジャー通算89勝のトレバー・バウアー投手を獲得するなど、チーム強化との両輪を実行し続けている。
DeNA10年を節目に”第二の創業”へ