”もうひとつのWBC”「第5回世界身体障害者野球大会」日韓戦最終回の攻防にあったピンチを乗り越えるカギとは?
9月9日〜10日、バンテリンドーム ナゴヤで「第5回身体障害者野球大会」が行われた。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で激闘の末、世界一に輝いてから半年、名古屋の地で”ダブル世界一”を果たした。大会では2日間で4試合を戦った激闘を2回にわたり振り返る。
1日目、初戦の日韓戦で早くも大きな山場が訪れた。
(取材協力:日本身体障害者野球連盟 写真 / 文:白石怜平)
開会式は豪華ゲストが来場
18年以来5年ぶりの開催となった「WORLD DREAM BASEBALL(以下、WDB)」。
今回は日本・韓国・台湾・アメリカ・プエルトリコの5つの国と地域が参加し、総当たりのリーグ戦で世界一を争う。
開会式では、大村秀章・愛知県知事と河村たかし・名古屋市長、そして大会副会長を務める福本豊・連盟名誉理事長らが来賓代表して挨拶を行った。
また、大会名誉顧問である長嶋茂雄・読売巨人軍終身名誉監督のメッセージが紹介されるなど盛大なセレモニーとなった。
選手宣誓は日本代表主将の松元剛(名古屋ビクトリー)。
「今生きていること、今野球ができる喜びを感じ、そしてそれは決して自分一人の力だけではなく、多くの方々に支えられて成り立っていることを忘れずに感謝の思いを持ってプレーします」
と力強いメッセージで球場全員の心を動かした。
第一試合の台湾ーアメリカ戦の前に始球式が行われ、元中日ドラゴンズのエースでアトランタ・ブレーブスでもプレーした川上憲伸さんが記念すべき第1球を投じ、大会の幕が開けた。
初戦から早くも迎えた最大のヤマ場とは?