リコーブラックラムズ東京 2022-23シーズン報告会 「トップ4と戦える力がある」初の公開記者会見で明かした確かな自信と地域への浸透
3選手が振り返る2022−23シーズン
まずは、「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE」(以下、リーグワン)の2年目となったシーズンをそれぞれが振り返った。日本ラグビーの最高峰リーグの最上位グループ”Division1”に所属するブラックラムズ。2022−23シーズンは6勝10敗で12チーム中7位の成績だった。
山本昌太選手は昨シーズン、リーダーズグループの一員として牽引。チームの成績を最初に振り返った。
「順位としては決して満足いく結果ではなかったですが、チームとしては着実に前を進んでいる実感を得られるシーズンだったと感じています」
そう感じられた理由を問われると、開幕から連敗した当時のことを明かしてくれた。
「開幕から2連敗していいスタートが切れず、3試合目でようやく勝つことができた。連敗中もチームが下を向くのではなく、自分たちと向き合い、どうあるべきかを考えながら前に進んでいけた。
試合が終わって翌週試合が来ますが、勝っても負けても自分たちと向き合い、時には厳しいことも言い合いながら、次の準備に進むことができたのでそこがいい点だったと思います」
続いてはメイン平選手。本職はFBであるが、昨シーズンはWTBにも挑戦した。シーズン途中に怪我で戦線を離れてしまったが、バックスとして様々な場面に対応し、チームに貢献してきた。
「今年は初めてウィングに挑戦し、分からないこともたくさんありました。それでも離脱した選手の分をカバーするためにも、複数ポジションをできた方が有利になると思いますので、しっかり自分の武器としてやっていきたいです」
昨年6月には日本代表初キャップを獲得した。ファンは黒だけではなく桜のジャージを身にグラウンドで躍動する姿を楽しみに待っている。そのことを聞かれると「頑張ります!」と宣言した。
選手での最後は佐藤康(こう)選手。ルーキーイヤーとなった昨シーズンは、第8節の東京サントリーサンゴリアス戦でリーグワンデビュー。
「後半の途中から出場しましたが、緊張であまり覚えてなかったです」とデビュー戦の思い出を語った。
翌9節の花園近鉄ライナーズ戦では初スタメン出場し、前半2分でトライを決めるなど勝利に貢献。以降はHOのレギュラーを獲得し、チームの納会では新人賞に選ばれた。
「自分ではこんなに試合に出ると思っていなかったので率直に驚いています。とても良い経験になりましたし、いいシーズンでした」
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