リコーブラックラムズ東京 2022-23シーズン報告会開催 4選手が語るシーズンでの思い出とは?

5月27日、世田谷区の二子玉川ライズ ガレリアで「リコーブラックラムズ東京 2022-23シーズン報告会」が開催された。記者会見後は、4選手によるシーズンの振り返りそして総勢36名の選手が一堂にファンの前で姿を見せた。

>記者会見の模様はこちら

(取材協力:リコーブラックラムズ東京 、写真 / 文:白石怜平)

報告会では4選手が壇上へ

12時から行われた記者会見では、西辻勤GM・山本昌太選手・メイン平選手・佐藤康選手が登場し、それぞれの想いそしてトップ4と互角に戦える自信を掴めたことをファンの前で語った。

そして、メインイベントとなる報告会。選手を代表してPR西和磨選手、LO柳川大樹選手、CTB栗原由太選手、SH髙橋敏也選手が壇上へと並んだ。

(左から)西和磨選手、柳川大樹選手、栗原由太選手、髙橋敏也選手

二子玉川ライズの2階からも黒のジャージを着たファンが注目する中、選手たちも上に目配せをしながら昨シーズンを振り返った。

最初にマイクを握ったのは西選手。チームが開幕連敗したことについて、「1勝を掴むことがこんなに厳しいことなのかとひしひしと感じてました」と当時辛かったことを吐露した。

チーム順位は6勝10敗の7位だったことについても「自分たちにとっては悔しい結果。もっともっと上に行けたらと感じています」と悔しさを隠さなかった。ただ、自身は16試合中14試合に出場し、年間通じてチームを支えた。このことについては

「今シーズンは大きな怪我なく、最後まで戦い抜けたのが良かった点だと思います」と語り、最後は笑顔で終えた。

最初にファンへ報告した西選手

2人目は柳川選手。11年からブラックラムズ一筋のベテランは昨シーズン節目の記録を達成した。1月29日のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦(第6節:江戸川)で、クラブとして100キャップをマークした。

このことについてMCを務めたシン.Kさんに問われると、「自分としてはあっという間と言う印象が強いです。ただ、1年目も今も変わらない想いでプレーしています」とコメントした。

節目のクラブ100キャップを達成した柳川選手

シーズンについては、「スタートダッシュに失敗して自信を失うかもしれない中、自分たちを信じて、ブラックラムズのDNAを貫いたのが3節のトヨタ(ヴェルブリッツ)戦の勝利に繋がったと思います」

と、”最後まで諦めない泥臭いラグビー”が体現できた試合を挙げた。

続いて栗原選手。この直前、チームのマスコット「ラムまる」からのメッセージを預かっていた。ここで手紙を読んだ栗原選手はラムまるに扮した可愛い声でファンの爆笑を誘うユーモアさを見せた。

ラムまるのメッセージでは会場を笑いの渦に包んだ

栗原選手には、2月18日の東京サントリーサンゴリアス戦(第8節:駒沢)からマスク着用での声出し応援が解禁になったことについて質問が寄せられた。

「ラムズファミリーの皆さんが声を出して応援してくれたことで、すごく背中を押していただいたので、本当にありがたかったです。ありがとうございました」

そしてホストゲーム最終節のトヨタヴェルブリッツ戦、”秩父宮真黒(シンクロ)計画”と銘打った試合で過去最多の11,060人を動員。ラムズファミリーが黒に染めて声援を送った。

「あれほどたくさんのファンの前でラグビーをすることはなかったですし、改めてファンの皆さんが僕たちを支えていただいてるんだというのを、身に染みて感じた試合でもありました」

この試合は雷が鳴り試合中断もあった。「あまり経験がなかったので、難しい面もあった」としながらも、

「切り替えの部分はチームとして、日頃の練習からとても意識していたと思います。なので中断から再開する時ももう一度スイッチをオンにして集中力を高められました」

大勢のファンを前に直接感謝の気持ちを伝えた栗原選手

最後は髙橋選手。今シーズンはスターティング・リザーブと、さまざまな起用法に対応しながら、パフォーマンスを発揮した。ここでは試合での心構えについて問われた。

「どこから出ても自分がやるべきことをやる。試合前に整理をして実行するとことで、リザーブから出る時でも試合終了の時はチームが勝っているようなゲームに出来るようにと臨んでいました」

印象に残る試合については、とある失敗からの出来事についてだった。

「4試合目の(静岡)ブルーレヴス戦。途中出場したときに、僕のキックからそのままトライされてしまい相当焦ったのですが、その後チームメートみんなが僕をいじって笑いに変えてくれたので本当にありがたかったです」

チームメイトの”フォロー”に感謝した

その後は、総勢36選手が一斉に登場。サインボールが当たるじゃんけん大会やラインアウトのデモンストレーション、そして退団選手のセレモニーが行われ大盛況のうちに終了。

会場のアトラクションは報告会終了後も多くの人で賑わいを見せ、選手は場所を移してファンクラブ会員限定で交流会を行った。世田谷とともに戦い、最高の結果をここで報告するべく、また新たな戦いが始まっていく。

(おわり)

【関連記事】
「自分たちのラグビーを取り戻す」キャプテン武井日向の考える”ブラックラムズらしい”ラグビーとは? 

リコーブラックラムズ東京 松橋周平 3度の危機からのカムバックと目指し続ける選手像

 【特集】戦場への帰還 ~不屈の精神と長き闘いの記憶~ リコーブラックラムズ東京・松橋周平①

関連記事一覧