「今週末に届くチケットが来なくて2ヶ月が…」久保康友 海外挑戦で経験した各国の文化 〜海外リーグ編①〜
「国には国のルール・考え方がある」契約で得た気づき
入団前から違う国の文化を体感した久保。現地へ行きたくてもいけない時期を数ヶ月過ごす目に遭いながらも、冷静かつ前向きに考えていた。
「考えるとすごい面白いです。そもそも契約って何?って話になりますよね。日本では契約となると信用問題になるじゃないですか?だけどそもそも契約というもの自体に信用がない国になると異なってくるんです」
ここで自身が経験したアメリカ、そしてメキシコを比較して説明した。
「例えばアメリカって、世界中から選手が来ています。なのでアメリカは世界中の国のいろいろな考えの人が集まっていると分かっているからこそ、”契約社会”という『自分の国の中では自分たちのルールが絶対だ』というのを外国人に示すんです。だから契約社会と謳ってますし、契約書が絶対となってるんです。
育った国の文化によってはそのルールを守らなくてもいいと考える方たちもいる。でも、アメリカ国内にいればアメリカのルールが適用されますし一方、メキシコに行けばメキシコのルールが適用されるので、アメリカ人がいくら”契約が大事”と言っても契約の考えが重視されていないですから」
日本人の考え方からすれば契約違反として訴訟などに発展する。しかし、それは日本だから起きることで、国によって考え方が異なりその国では日本のルールは通用しない。このエピソード1つでも大きな気づきになったという。
「こういった話も日本やアメリカのように契約社会がしっかりしているようなところではわからないですよね。メキシコにいたから”契約が絶対”ってわけじゃないことがわかる。あぁこういう国があるんだと」
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