G.G.佐藤 ”現役最終打席”は殊勲の同点打!この試合で伝えたかったメッセージとは?〜引退試合ドキュメント後編〜
4月29日、BCリーグ公式戦「埼玉武蔵ヒートベアーズ vs 神奈川フューチャードリームス」の試合が行われた。
この試合ではかつて西武・ロッテで活躍したG.G.佐藤が埼玉の選手として”現役復帰”。3安打を放ち、最後の勇姿をファンの前で見せた。今回は”G.G.佐藤引退試合”と銘打たれた1日に迫った。
前編はこちら>>
(取材協力:埼玉武蔵ヒートベアーズ、写真 / 文:白石怜平、以降一部除き敬称略)
最終打席、雨中を切り裂く同点二塁打
「1番・指名打者」でスタメン出場し、ここまでの3打席で2安打。ブランクを感じさせない鋭い打球で、雨の中駆けつけた492人のファンを大いに沸かせてきた。
ただ、ここで終わらないのがG.G.佐藤。十分最大の見せ場は”現役最終打席”となる5回裏にやってきた。表に5点を失い6−7と逆転を許した中、1死1塁で迎えた4打席目。神奈川の川村丈夫監督は直前に投手交代を告げた。
ここでマウンドに上がったのは乾真大(元日本ハム・巨人)。NPB在籍時に対戦経験もある両者。BCリーグで再戦が実現した。
「乾がきてくれて嬉しかったです。昔対戦もしているし懐かしい感じもあったので。川村監督には感謝です」
懐かしさが入り混じった最終打席、ここでも初球外角ストレートを振り抜いた。打球は快音を響かせ左中間へ大きく伸びていく。
中堅の頭上を超えワンバウンドでフェンスに届き、1塁走者が本塁へ還り値千金の同点打となった。二塁まで進んだ後、ここで代走が出て交代となり全ての役目を果たした。
試合はこの回終了後に降雨コールドで7-7の引き分けに。結果は4打数3安打、全打席出塁とチームに大きく貢献した。この4打席は全て初球から振りに行った。
「仕留める時に仕留めておかないと、追い込まれるときついので。プロの時もそうだったので今回も本気で行きました」と試合後にその意図を明かしていた。