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「地元の方直接触れ合うことでファンが増えていく」兵庫ブレイバーズ 久保康友 初の独立リーグ挑戦と”レンタル移籍”から感じた地域密着の原点

「僕をうまく利用してほしい」若い選手たちへの助言

久保は入団会見時に「選手たちには僕をうまく利用してほしい、という思いです」と語った。その言葉通り、国内外で培ってきた豊富な経験を惜しみなく伝えた。若い選手たちも久保から吸収しようと、アドバイスを求めに行った

「僕はNPBに行くためというよりは、若い選手たちが技術的に良くなるためのアドバイスをしていました。『今〇〇がこういう動きしかできなく、△△ができないのですが、どんな練習したら克服すできますか?』といった、具体的に自分の課題を言ってくれるので僕もアドバイスしやすいです」

NPBで実績を挙げ、球史に残る名打者を己の技術で打ち取ってきた。加えて、共に味方としてプレーした選手もNPBで活躍し続け、その姿を近くで見てきた。引き出しは十分に持っている。

「(ブレイバーズの)選手は、具体的に悩みを打ち明けてくれるので、『〇〇選手はこういうことで乗り越えたよ』などと、僕自身の経験だけじゃなくていろんな選手の経験例を使ってお話していますね」

久保の経験は若い選手たちの”教材”となっている

久保のアドバイスは徐々に選手たちの血となり肉となり、変化が見えてきているという。自身もそれを実感していた。

「選手の立場として、すぐ結果に繋がるというのは難しいのは分かっています。意識して継続して、数ヶ月後にやっと形が見えてくるっていうのが大体のパターンなので、最近『少しずつ分ってきました』と言ってくれる選手も増えているのを聞いて、僕がアドバイスできて良かったなと思っています」

ただ、久保も1プレーヤーである。2年間の実戦から遠ざかったブランクを取り戻すべく練習に励んでいる。日に焼けた肌と笑みを交えながら語った。

「やはり練習は嘘をつかないので、練習はしっかりやらないといけないですね。現役の時は毎日当たり前のようにやっていて、”練習させられる”んですよ(笑)。

練習をさせられる環境がありがたいと思う事はNPB時代は1度もないです。でも今はそこから離れて、当たり前のように24時間毎日野球のことを考えて、野球に没頭する環境があるというのはすごくありがたかったなと思いましたね」

オンラインでも分かる焼けた肌が充実感を物語っていた

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