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「地元の方直接触れ合うことでファンが増えていく」兵庫ブレイバーズ 久保康友 初の独立リーグ挑戦と”レンタル移籍”から感じた地域密着の原点

久保自身の提案で北海道への”レンタル移籍”を実現

今年の夏、久保は兵庫入団に続き再び大きな話題をスポーツ界にもたらした。8月4日、北海道ベースボールリーグの「富良野ブルーリッジ」にレンタル移籍することが両球団から発表された。

両球団はホームタウン同士で親睦を深めている。”日本のへそ”と言われる兵庫県西脇市と”北海道のへそ”と呼ばれる北海道富良野町は、「へそのまち」繋がりで友好都市親善協定を結んでいる。

このような繋がりからチーム同士も交流を重ねており、昨年11月には合同トライアウトを実施。そしてこの8月には初の交流試合として、富良野で試合を行っていた。

富良野の入団会見で早速ユニフォーム姿を披露した

久保は野球界で珍しいレンタル移籍の意図を語った。

「交流試合をするのはもちろんありだと思います。でも、僕は今回関西の独立リーグに初めて来たので、試合だけでなく『違うリーグってどんな取り組みをしているのかな』って気になるんですよ。向こうにいいことがあったり、関西ではやっていない面白いことがあったとするならば、そういった情報も持って帰りたいと思ってお願いをしました」

久保はすぐに川崎代表へと相談。両球団で話し合い、移籍はスムーズにまとまった。

「すぐに実現できますよって話だったので。お互いにとって凄く良いじゃないですか。北海道のリーグにも良い選手がいて、”こんな選手がいるよ”・”こういった練習方法があるよ”などと情報交換になるので、提案しました」

久保は12日間富良野に滞在。その間、富良野の選手としてプレーするだけでなく、地元の中学生に向けた野球教室に参加するなど、積極的に地域の方々と交流も行った。ここで当時を思い出し、充実した日々を共有してくれた。

「本当は1ヶ月居たかったんです。でも初めてだから受け入れる方も大変だったみたいです(笑)。実際に行くと富良野の選手たちも興味津々で来てくれました。中にはNPBに行きたい選手もいたので、技術指導や悩んでいる点をアドバイスしました。

あと、子どもたちも無邪気で可愛いですね。中学生の子たちでしたけれども、女の子もすごく楽しそうに野球やっていましたし、すごくいいなと思いました」

北海道で感銘を受けた取り組みとは?

前で語っていた「北海道で行っているいい取り組みがあれば持ち帰りたい」こと。実際に行ってみて、どんな収穫があったのか。久保に尋ねてみた。

「関西でももちろん意識して地元に密着してやっています。その上でのお話ですが、北海道では市役所がすごくバックアップをしてくれていました。交流する時も地元の高校生や、チア・ブラスバンドの学生たちが来てくれました。

この辺りは地域を挙げてイベントをやっているなという印象でしたね。兵庫県からチームを受け入れるので、催しとして行ったかもしれないですが、日常的に地域に密着し、地元の人たちと連携をしていけたらもっと根付いてくれるんじゃないかなという印象を受けました」

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