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「プロサッカー選手の輩出は最終的な目的ではない」いわきFCが独自に構築した育成システムの概念とは

展開する「マルチキャリアパスウェイモデル」

「様々な環境に対応できる人材を育成する」

そのために構築した育成システムが「いわきスポーツクラブ マルチキャリアパスウェイモデル」である。

マルチキャリアパスウェイのモデル図。各方面に行き来自由になっている(©︎IWAKI FC)

土台にあるいわきスポーツアスレティックアカデミーでは、「サッカースクール」ではなく年中〜小学6年生までを3クラスに分けた「運動スポーツ体験クラス」を設け、遊びながら体力をつけ、楽しく運動スキルを学べる。

多くの子どもたちに来ていただけるように月額無料で提供している(年会費やウェア代などは負担)。

中学生に上がった時に、生徒たちがさまざまな選択肢を持てるよう指導を行っており、各方面が行き来自由なのが大きな特徴である。尚、いわきFCのU-15・U-18・GirlsU-15はコンバイン(いわゆるセレクション)方式のため入団するにはテストに合格する必要がある。

小学生までの子どもたちには運動の楽しさを伝えている(©︎IWAKI FC)

小俣氏はこのシステムの意図についてこう説明する。

「生徒さんの現状や将来性などの視点から考えて、自由に選択できるようにというのが根底にあります。

1つの競技で選手を選別するやり方ではなく、多くの道筋を用意する。なので、エリート選抜から外れても戻れる可能性もあるし、新たな挑戦もできます。様々な可能性を持っているので、そこに対して道を創っていくことが今の世界的なスタンダードにもなっています」

従来の”ふるい落とす”形式では、夢叶わなかった大半の生徒は日の目を見ない。果たしてそれで社会・街は豊かになるのかという疑問を抱いている。

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