身体障害者野球日本代表合宿 雨や猛暑の中鍛え上げた3日間 ”もうひとつのWBC”で4度目の世界一へ
槇原を副主将に任命、円陣では主将からのメッセージ
最終日は、疲労と前日に続く猛暑を考慮して福島市内の屋内運動場で軽めの調整を行った。約2時間のうちウォーミングアップとキャッチボールで体をほぐすことに1時間ほど使い、残りはノックで汗を流した。
ノッカーを務めたのは荻巣コーチ。72歳という年齢を感じさせない強い打球も混ぜながら選手たちを鍛えた。
最終調整を終え、怪我人を一人も出さずに全員が完走した。終了後には円陣が組まれ、槇原淳幹(じゅんき:岡山桃太郎)が副主将に任命された。
「障害者野球に長く関わり理解が深いですし、真面目で冷静な判断ができる選手なので、松元主将を補佐しチームをまとめてくれることを期待し、任命しました」(山内監督)
松元はナインに「結団式でも話した、我々のプレー・スポーツの力で観てくださる方々の心を動かすことができると思っている。それを胸に大会まで過ごそう」と呼びかけ終了。福島駅でお互いを讃え合いながら解散した。
山内監督は本戦前最後の合宿から本戦に向けて、
「この合宿で大会4試合の守備位置・打順をどうするかを意識して見たかったですが、代表選手は当然ながら全員レベルが高いので、大会直前まで悩むと思います」
と”贅沢な悩み”を最後に語った。
いよいよ大会が間近に迫った。WBCに続き、世界一を勝ち取る戦いはすぐそこまで来ている。
(おわり)
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