身体障害者野球日本代表合宿 雨や猛暑の中鍛え上げた3日間 ”もうひとつのWBC”で4度目の世界一へ

7/15(土)〜17(祝)の3日間、福島県信夫ヶ丘球場で身体障害者野球の第二回日本代表合宿が行われた。

9月に行われる「世界身体障害者野球大会 (World Dream Baseball 以下、WDB)」での世界一連覇に向け、雨や猛暑にも負けず汗を流した。

1月に行われて以来の再会、そして大会前最後の合宿に

今回は、9/9(土)〜10(日)の2日間、バンテリンドーム ナゴヤで行われるWDBに向けた合宿。

WDBは06年に第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に輝いたことから、日本身体障害者野球連盟の働きかけで同年秋に実現し、”もうひとつのWBC”とも称され過去4回行われてきた。

第五回は元々昨年に開催される予定だったが、新型コロナウイルス禍の影響で昨年から延期となった。参加国・地域は日本と韓国・台湾・アメリカ・プエルトリコの5チーム。

日本は第一回から2連覇、前回(18年)の第四回も制覇し過去3度世界一に輝いており、今年3月に列島中を感動の渦に巻き込んだWBCに続く連続世界一を目指す。※第3回はアメリカが優勝

WDB日本代表は連盟に加盟している全国38チーム・約950人を超える登録選手の中から15名、そして山内啓一郎監督をはじめコーチ4名を加えた計20名が昨年11月に発表された。

代表として集まるのは、今年1/28(土)に愛媛県松山市で行われた第1回合宿以来。翌29(日)には坊っちゃんスタジアムで行われたイベント「野球伝来150周年in松山」にて結団式、新田高校女子野球部とのエキシビジョンマッチを行っていた。

1月に松山で結団式とエキシビジョンマッチが行われた

今回の第二回合宿は、本戦前にチームで顔を合わせる最後の機会。選手・監督・コーチそしてスタッフの計25名が寝食を共にし結束力を高めた。

前日の14日(金)には監督と選手5名が福島市長の木幡浩市長の元へ表敬訪問し、大会連覇を誓った。

合宿前日には福島市長の元へ表敬訪問に

合宿前には名球会・井口資仁さんの野球教室に参加

初日の午前には同球場で名球会主催の野球教室が開催され、前日に表敬訪問した代表メンバーも参加した。

前ロッテ監督の井口資仁さんが講師を務めたこの野球教室は、地元の身体障害者野球チーム「福島アクロス」や小学生・中学生チームとともに行われた。

キャッチボールやノックの際には近くで見守ってもらいながら、途中から井口さん自らバットを握り、直接ノックも受けた。

守備練習時には井口さんノッカーを務め、球を受けた

打撃練習では一球一球マンツーマンでアドバイスを受け、日米通算2254安打の大打者から指導を受ける貴重な機会になった。

井口さんも約1時間半、共に過ごした中で

「みなさん本当に野球が好きなんだというのが伝わってきましたし、野球が生きがいであることを改めて野球教室で感じてくれたらいいなと思いました」

と終了後に語った。

ロングティーの際は個別指導の機会もあった

「チームワーク」をテーマに連携プレーをメインに

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