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アイスホッケー・三浦優希 アスリートとビジネスマンの”デュアルキャリア”形成と今後の目標「NHLそして五輪の舞台に出る」

アイスホッケー世界最高峰のNHLへの挑戦を目指し、現在はMinnesota Wild傘下のECHL所属のIowa Heartlandersでプレーする三浦優希選手。

アイスホッケー日本代表として五輪予選や世界選手権にも出場するなど、世界を舞台に活躍する三浦選手は、日本人2人目となるNHL昇格を目指している。5回に亘るコラムはいよいよ最終回。

三浦選手は5月から「LeadOff Sports」に入社し、アスリートそしてビジネスマンとしての”デュアルキャリア”の形成を開始した。今回はこれまでと違った挑戦について語っていただいた。

>第4回はこちら

(取材協力:LeadOff Sports、取材 / 文:白石怜平 ※以降、一部敬称略)

5月から競技とビジネスを両立させる生活に

5月より三浦はプロのアイスホッケー選手として活動する傍ら、「LeadOff Sports」に入社した。同社は選手のエージェント業をはじめ、企業とリーグやチームの間に入りパートナーシップ締結のサポートに従事している。

三浦は同社へ自ら志願して入社に至ったという。それには2つの大きな理由があった。

「今はイメージの段階なのですが、将来的に国際アイスホッケー連盟やスポーツ庁の要職に就けるような人材になりたいという想いを持っています。

それを考えた時に、自分が今からできる準備は何かと考えたら、スポーツビジネスをしっかりと現場で学ぶことがとても重要ではないかと思いました」

大学時代にはスポーツビジネスを専攻しており、学生時代に学んだことも活かせる分野でもある。そして2つ目は、自らをアメリカそして今のチームへと導いてくれた恩人へのリスペクトからであった。

その恩人とは、LeadOff Sportsの創業者で代表の白井孝明さん。

三浦同様に学生時代アイスホッケー部だった白井さんは大学まで日本で過ごした。卒業後はアメリカの大学院でスポーツマネジメントを学び、NHLのニューヨーク・アイランダースでキャリアをスタートした。

04年に当時ヤンキース傘下の1Aだったスタテンアイランド・ヤンキースへと移り07年まで勤めた後、08年に「LeadOff Sports」を創業。15年に松井秀喜さんらと「Matsui 55 Baseball Foundation」を設立するなど、現役・OB問わずアメリカのアスリートやスポーツ界を支え続けている。

三浦が小学生の頃から見ていた白井さん(写真右、提供:LeadOff Sports)

2人の関係は、三浦が小学生時代に遡る。

アイランダースが主催した、子どもたちを対象にしたアイスホッケーのインターナショナルトーナメントに三浦が参加した時だった。

その際に日本のチームをアテンドしてたのが白井さんで、帰国後も連絡を取り合うなど関係が深まっていった。選手としての可能性を感じた白井さんは三浦をアメリカのチームに推薦し、Waterloo Black Hawks入団へとつながるなど、今に至る道を拓いた。

「弊社は日本とアメリカを拠点にスポーツビジネスを展開しており、自分を成長させる環境と考えていますし、やはり尊敬する方々と一緒に働きたいという想いでした」

次ページ:日々の発信がデュアルキャリアの礎に

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