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身体障害者野球チーム「千葉ドリームスター」関東甲信越大会連覇 決勝で戦った”盟友兼ライバル”絆の物語と光った指揮官の采配

「我々の攻撃を1秒でも長く」”完全優勝で”大会連覇

先発は初戦に引き続き山岸がマウンドに立つ。初回を3人で抑え上々の立ち上がりを見せる。

裏の攻撃では、ドリームスターが初回から打線の繋がりを見せた。2番の城から5連打で2点を先制、前の試合での勢いそのままに試合の主導権を握った。

山岸はその後も安定した投球を見せ、3回まで無失点に抑え、味方の更なる援護を呼び込む。

宮内が後日、「相手のペースにはまらないよう、我々の攻撃を1秒でも長く、制球見極めて好球を打つ事を意識していました」と語ったようにその意識が確実にチームへと浸透していた。

先頭5番の中䑓が出塁し、ランナーを溜めると打撃陣はボールを慎重に見極め押し出しなどで3点を追加した。3アウトとなったところで規定の100分を迎えたため5-0でゲームセット。

千葉ドリームスターが昨年に続き本大会を制覇した。苦節11年、大会連覇であるとともに群馬アトム・東京ブルーサンダースと全国大会常連チームを相手に勝ち抜いて初の”完全優勝”となった。

ドリームスターが初の完全制覇を達成した(提供:東京ジャイアンツ)

この2試合、富田寅蔵スコアラーが「全員野球でした」と語る通り、選手個々の能力を引き出した監督の采配が光った大会でもあった。

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