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「斬新な取り組みを継続してやがて自信へとなった」横浜DeNAベイスターズ 桑原義行さん 肌で感じてきた11年間の”改革”と築き上げる人材開発

18年以降はグラウンド外の活動にも展開、ビジョンも制定

チームが強くなるにつれてさらに人気も上がり、参入時は25億円の赤字を抱えていた会社の業績も黒字になるなど右肩上がりになっていった。

「グラウンド外の活動にも余力を割ける状況になったので、『失敗を恐れずどんどん挑戦しよう』ということで、『ベイスターズから始まる、先駆者になろう』という勢いでチャレンジしていきましたね」

18年オフにオーストラリアのキャンベラ・キャバルリーとの戦略的パートナーシップ、19年にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスとの業務提携をそれぞれ締結。

世界のスポーツチームの事例を現地へ視察に行き、かつユニークな取り組みをどんどん吸収していった。

「本業以外での価値を高めて、視野を広げていくことで、相対的にチーム力をアップさせることができるのではないかという仮説のもと、施策を広げていきました」

それは、人材育成の面でも同様であった。外部講師を積極的に招き、スポーツ心理学や栄養学、バイオメカニクスなどチーム強化を目的したものから、チームビルディングのようにスタッフを対象にしたものまで多岐にわたった。

18年以降、研修ラインナップをさらに拡充させた(球団提供)

2020年には、人材開発グループが立ち上がり、チームのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を制定。現場・スタッフが一体となり明確な方向性を立てていった。

「グラウンド外の活動を通じて分かったのは、アメリカのアカデミーとかMLBのチームなどでは、それぞれフィロソフィー(哲学)を掲げられてるんですね。なので、我々もどこ目指していくのかを明確にしなければならないと考えまして、萩原チーム統括本部長を中心になって協業しながらつくり上げていきました」

2020年ではチームの”MVV”を制定した(球団提供)

グラウンド内外そして海外へと目を向け更なる人材強化そしてチーム力強化と言う青写真を描き、行動を続けた。

しかし、その先に待っていたのは桑原さんらが描いていた姿とは真逆のものだった。

つづく

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