オリックス・吉田正尚 会見で明かした打撃の意識と自身で選んだ”最高のバット”
打撃は「タイミングが絶対」
吉田の打撃の特徴は、豪快なフルスイングから描かれる華麗なアーチと通算打率.326という確実性の両立。
昨シーズンは打率と出塁率に加え、長打率(.563)・得点圏打率(.400)・OPS(.992)もいずれもリーグトップの数字である。
打撃で意識している点を聞かれると
「僕は基本ですけどもタイミングが絶対初めに来ます。自分の一番いいスイングができるためにはタイミングがないといけないです。
タイミングが合った前提で、投手からのボールのラインにバットの軌道が入ってくれば確実にコンタクトできるので、率が上がるという考え方です」
また、守備に関しては「守備は一生懸命、投手やチームに迷惑かけないをモットーにやっています」と述べた。
共にオンライン会見に出席した柳田も「攻守交代も全力疾走していますし、あと僕のライトオーバーを一度とられたので球際強いなと思いました」と語り、その姿勢をいつも見ていたという。
今シーズン以降は「自分も金色のグラブが欲しいです」と、柳田が”常連”のゴールデングラブ賞獲得に意欲を見せた。
バットは「納得した最高の1本」
吉田は昨年、シーズンが終わる前にすでにバット工場へ行き今シーズン使用するバットの木材を選んでいた。フェスタ中にも柳田が「日本シリーズ前だったのにいつ行ったの?と思った」と驚いたシーンもあった。
バットについて改めて問われると「語ると長くなってしまいますが」と笑みを見せ、
「最高の1本を使いたい。自分に合ったものを職人さんとコミュニケーションを取りながら納得した1本をつくりたいです」と一言の中に強い想いを込めた。
今シーズンに向けて納得する1本はつくれたかについては、
「シーズン中に感じたことを伝えられたのでつくれたと思う。1年間やって感じたことをオフに工場へ行き『来年こうしたい』と伝えています」と話し、
「僕はシーズン中にバットを変えないです。グリップを削ったりくり抜きを深くしたりなどほんの少し手を加えることもありますが、シーズン中に何度も変え始めると打てなくなった時にバットを都度変えることになってしまうので、基本1年間は変えないです」
と、自身の考えも明かしてくれた。
最後に来シーズンの目標について「パ・リーグ連覇が最初の目標。日本一になれなかったので、もう一度あの舞台に立てるようにしたい。個人としては、打撃部門全て一番になれるようにやっていきたい」
と意気込みを語った。
来シーズンは背番号が慣れ親しんだ「34」から、尊敬する糸井が背負って以来の「7」に変更となる。引き続きチームの顔として、日本一の頂へと再び挑戦する。
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