
ソフトバンク・和田毅アドバイザーがOB戦に登板 「体とか気にせずに楽しんでやりたい」と8日ぶりのマウンドに
3月23日、ソフトバンク初となるOB戦がみずほPayPayドーム福岡で行われた。
ソフトバンクホークス誕生から20周年を迎えることから、「SoftBank HAWKS 20th ANNIVERSARY SPECIAL MATCH」として節目を飾る試合。
昨季限りで現役生活にピリオドを打った和田毅球団統括本部付アドバイザーも参加し、引退試合以来約一週間ぶりに帰ってきた。
(取材 / 文:白石怜平、表紙写真:©SoftBank HAWKS)
引退試合以来”中7日”で再びマウンドへ
和田アドバイザーは日米通算165勝を挙げ、”松坂世代最後のNPB戦士”としてプロの世界で22年間戦い抜いた。
引退試合として行われた15日の北海道日本ハムとのオープン戦で投げており、それ以来”中7日”でこの日を迎えた。
「体とか調子うんぬん気にせずに楽しんでやりたいと思います」と、かつての仲間との再会を喜んだ。また試合に向けてもこのように述べる。
「先輩方と久々にお会いできたり、また一緒にプレーできるなんてそうそうないことなので呼んでいただいて嬉しいですね。
ソフトバンクなって初めての試みでもあるので、そこに自分が立ち会えることも光栄ですし、今後もOB戦が続いていけるように良い試合ができたらと思います」

試合前練習では松田宣浩さんが快音を放ち、スタンドへ軽々と放り込んでいた。「現役と変わらないなぁ。今日狙っていますね」と頭上を何度も超えた打球に感心する場面も。
今回はその松田さんと同じ白鷹軍としてプレーすることもあり、「マッチと同じなので、ベンチ内は笑と声の絶えないチームになりますよ」と活気で溢れることを早くも予告していた。
試合では「全員と対戦したいです」と語る和田アドバイザー。
「黒鷹軍には城島さんもいますし、李大浩もいますし、ウッチー(内川)もいますし。同じチームで対戦することはないので、すごく楽しみです」とマウンドでの再会を待ち侘びた。
そして最後には、ソフトバンクホークス20周年の記念を彩る試合に向けての意気込みを語り締めた。
「皆さんが見てみたいパフォーマンスを極力出したいです。チケットもすぐ完売したと聞きましたし、満員の中でプレーするのでドジャースとカブスの試合に負けないようなものを見せられたらと思います!」
3回に登板し、降板の際には盟友からの祝福も
和田アドバイザーは3回表に登板。
先頭の真砂勇介さんを三振に切ってとり、明石健志さんは遊撃強襲の安打で出塁を許し、次打者は猪本健太郎さん。
打球はセンターへの深い打球が飛ぶが、柴原洋さんが背走しながらキャッチしてファインプレーを見せ、和田さんは最敬礼で柴原さんを迎えた。
秋山監督自らマウンドへ行き直接ボールを渡してマウンドを降りた。その際は黒鷹軍で一塁コーチを務めていた新垣渚さんからの祝福も受けた。

肩痛を抱えながらのマウンドだったが最速は123km/hをマーク。再登板を無事に終えた和田さんは安堵の表情で森福允彦さんへと繋げ、その役目を終えた。
(おわり)
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