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9年目の開催「MLB CUP 2025」元MLB選手も参加し、石巻が野球熱で包まれた3日間に

7月25日〜27日、宮城県石巻市で「MLB CUP 2025 マイナー部門 ファイナルラウンド in 石巻」が開催された。

参加した16チームの頂点を争う大会には松井稼頭央さん・田口壮さん・マック鈴木さんも駆けつけ、さまざまな形で熱気が生み出される3日間となった。

(文:白石怜平、情報提供:MLB Japan )

9年目を迎えたMLB主催のトーナメント大会

MLB CUPとは、2016年に⼩学3年⽣〜5年⽣を対象としてスタートした硬式野球の全国大会。

次世代を担う野球少年・少⼥に夢を与え、野球⼈⼝拡⼤に繋がる普及プログラムを創る目的として毎年開催されてきた。

会場は石巻市民球場であり、ここを舞台にしているのも大きな意義を持つ。

2011年の東⽇本⼤震災で甚⼤な被害を被った東北地⽅の継続的な復興⽀援という目的があり、この球場はメジャーリーグベースボールとメジャーリーグベースボール選⼿会が再建に協⼒した会場という縁がある。

また第9回⽬を迎える「MLB CUP 2025」は、例年⼤会から拡⼤して2つのカテゴリーに分けて開催することになった。

これまでのMLB CUPは、「⽇本リトルリーグ野球協会」に所属する⼩学校3年⽣〜5年⽣の選⼿による全国⼤会として開催されてきたが、本年度からはこの⼤会を「MLB CUP 2025 マイナー部⾨」に改称。

そして新たな「MLB CUP 2025」では、革新的な取り組みが実現した。

硬式少年少⼥野球4リーグ(公益財団法⼈⽇本少年野球連盟、⼀般社団法⼈⽇本ポニーベースボール協会、⼀般社団法⼈全⽇本少年硬式野球連盟、九州硬式少年野球協会)からの参加することとなり、⼩学6年⽣以下の選⼿を対象に拡大された。

計5団体から全国の予選を勝ち抜いたチームが集うファイナルラウンドは、11⽉に滋賀県で行われる。

3日間行われたマイナー部門のファイナルラウンドでは、北海道・東北・信越・北関東・東関東・東京・神奈川・東海・関西・中国・四国・九州の12連盟から代表各1リーグに加え、東北連盟2リーグ、関東4連盟から2リーグの合計16リーグが参加。

予選から含め、全国約100チームの頂点に立ったのが関東四連盟第1代表から参戦した「埼玉イーストリーグ・浦和」。前年の覇者である横浜リーグ・青葉緑東(関東四連盟第2代表)に決勝で勝利しての優勝だった。

この決勝戦は最後まで緊迫した展開に。2点リードの6回裏最終回、2アウト満塁という一打逆転サヨナラのピンチを凌ぎゲームセットとなっていた。

埼玉イーストリーグ・浦和ナイン(提供:MLB Japan)

埼玉イーストリーグ・浦和の主将である藤谷樹平(ふじたに・きっぺい)田酒は、「色々な方へ感謝の気持ちを持って、最後までプレー出来て良かったです。優勝できてうれしいです!」と、喜びを全身で表現した。

また、指揮を執った山口哲二監督は「”うれしい”なんていう月並みな言葉では表せません。本当に、子どもたちにここに連れて来てもらいました。去年は負けて悔し涙を流しましたが、今はこうしてうれし涙を流していることが信じられません」と、自身も涙を抑えながら喜びを語った。

プレゼンターはマック鈴木さんが務めた(提供:MLB Japan)

開会式には松井稼頭央さんが登場

ファイナルラウンドでは開会式から豪華に彩られていた。

日本人初内野手でのメジャーリーガーでニューヨーク・メッツなどで活躍した松井稼頭央さんがゲストとして登場。出場リーグ選手と共にファーストピッチセレモニーを行った。

松井さんは、「全国大会での出会いは本当に大きな繋がりになりますし、中学校、高校、プロ野球、さらにはMLBで野球をしていく上でとても大事な経験になると思います。

MLB CUPに出場する選手たちには、存分に楽しんで思い切ったプレーをしてもらいたいです。そして、この大会から1人でも多くのメジャーリーガーが出てくることを期待しています」と選手たちの熱いプレーに期待を寄せた。

松井稼頭央さんが開会式に登場(提供:MLB Japan)

その後はMLBのオールスター前日に行われているホームランダービーをここでも開催、各出場リーグの代表16名によってホームランの本数を競い合った。

優勝に輝いたのは、湘南リーグ・藤沢(神奈川連盟代表)の川辺陽(かわべ・あきら)選手。12本を放った選手が川辺選手含め2人いることから、タイブレークへと持ち込まれての優勝となった。

ホームランダービーで優勝した川辺陽選手が松井さんと記念撮影に(提供:MLB Japan)

参加選手そして未来の野球人に向けたプログラムも充実

ファイナルラウンド期間中は試合だけではなく、MLBで活躍した元選手たちと交流する特別な機会も設けられた。

カージナルスでワールドシリーズ制覇に貢献した田口壮さん、そしてア・リーグ初の日本人メジャーリーガーであるマック鈴木さんによる野球教室を開催。

参加選手を対象に行われ、夢の直接指導に真剣に向き合いながらアドバイスに耳を傾けた。

田口さんは、「野球教室に参加してくれた子どもたちの元気な姿を見ることができ、大変嬉しく思います。

試合に敗れて涙を流した子もいましたが、野球をしている間は皆が元気にプレーしていました。この野球教室が、子どもたちが野球を長く、そして楽しく続けていくきっかけになればと願っています」とメッセージを寄せた。

マック鈴木さんと共に選手たちへ指導を行った田口壮さん(提供:MLB Japan)

そして、野球経験の少ない5歳から10歳の子どもたちを対象にした野球体験イベント「PLAY BALL」も最終日に開催。

田口さんとマック鈴木さんが再び登場し、ピッチング・バッティング・ベースランニングなどの野球の基本プレーを教えた。

子どもたちは目の前で披露される迫力のプレーに驚きの表情を見せ、野球の魅力を伝える機会となった。イベント終了後にマック鈴木さんは、このようにコメントした。

「バットやボールを使えるグラウンドが少なくなっている中で、この『PLAY BALL』は、全国各地、そして世界中で展開されている活動です。

この活動を通して、少しでも野球人口が増え、子どもたちが野球を楽しみ元気になり、その姿を見てお父さんやお母さんも笑顔になってくだされば、これほど嬉しいことはありません」

野球を通じて笑顔を届けた(提供:MLB Japan)

東京シリーズの熱狂も蘇る「MLBミュージアム」

加えて、グラウンド以外でもMLBを体感できる場が用意された。MLBにまつわる貴重なアイテムを直に鑑賞できる「MLBミュージアム」を開設。

世界一に輝いた2023年のワールドベースボールクラシック日本代表選手のサイン入りボールや名選手たちのユニフォームに加え、今年3月に日本を熱狂させたMLB東京シリーズで実際に使用されたネクストバッターズサークルや選手の実使用アイテムなど、貴重な品々を展示した。

「MLBミュージアム」には地元の方々も多数訪れた(提供:MLB Japan)

ミュージアムには参加選手のみならず地元の方々も多く来場し、記念撮影を行うなど楽しむ光景が見られた。

11月には進化した「MLB CUP」が行われる。グラウンド内外で創出された熱気が、滋賀の地で再び起こされようとしている。

(おわり)

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