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石井丈裕 「バッティングピッチャーとして投げていた」大学時代の逆境から 「日本を代表する誇りを持って」掴んだソウル五輪のマウンド

ソウル五輪代表に選出。大会前に監督から選手たちへの”大目玉”

プリンスホテルに進んだ石井は、期待に違わぬ活躍を見せた。87年の日本選手権では、2勝を挙げ準決勝進出に導き優秀選手に選ばれる。88年の都市対抗でも先発を務めるなど、主力投手として活躍。

大学時代から目標に置いていたソウル五輪代表の座を勝ち取った。その代表メンバーは錚々たる選手たちであった。

投手では野茂英雄や後に西武でチームメイトとなる鈴木哲・渡辺智男・潮崎哲也、捕手では古田敦也、野手も野村謙二郎・笘篠賢治、そして同じプリンスホテルからも中島輝士・小川博文と以降プロで活躍する選手たちが名を連ねていた。

84年ロス五輪に続き、金メダル連覇を期待される大会であったが、実は大会前に監督から選手たちに大目玉を食らわせた出来事があった。

「オリンピックの前に世界大会がイタリアであって、そこで3位にも入れなかったんですよ。そしたら鈴木(義信:元東芝)監督に怒られまして(笑)。当然ですよね。

前回金メダルで今回メダル獲れないというわけにいかないですから。このままではメダル圏外になってしまうということで、もちろんそれまでも必死にやっていましたけども、さらに引き締まりましたよ」

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