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西武ライオンズ 初のOB戦開催!試合前のトークショーで明かされた伝説のパフォーマンス誕生エピソード〜黄金期野手編〜

3月16日、ベルーナドームで 『LIONS CHRONICLE 西武ライオンズ LEGEND GAME2024』が行われた。

1979年にライオンズが所沢に移転してから昨年で45周年を迎え、その締めくくりとして西武ライオンズ初のOB戦が開催された。

球史に残る数々の栄光を残した選手たちが一堂に集結。試合に先立ち、レジェンドゲームトークショーが3つに分けて行われた。最初を飾ったのが黄金期を彩った野手の面々。

10分という短い時間の中、あのパフォーマンスの秘話など濃密な内容となった。

(写真 / 文:白石怜平)

黄金時代を支えた野手が集結

トークショーのトップは「黄金期野手陣編」。

1982年から94年の13年間、広岡達朗監督と森祗晶監督の元でリーグ優勝11回・日本一8回という球史に残る黄金期を築いた。ここではは当時の主力野手陣が揃い、当時の思い出を振り返った。

登場したのは石毛宏典さん・辻発彦さん・秋山幸二さん・伊東勤さん・オレステス・デストラーデさんの5人。

共に埼玉県出身で大のライオンズファンでお馴染みの堀口文宏さん(あさりど)と春日俊彰さん(オードリー)がダブルMCを務めた。

黄金期の野手が語り合う時間になった

堀口さんから「今日練習してきた方!」と問われると石毛さん以外の4人の手が挙がった。石毛さんは「疲れちゃうから」と本音を吐露し、会場の笑いを誘った。

特に力が入っていたのが伊東さん。試合の3日前、バッティングセンターで打ち込む動画とともにトレーニングに励んできたことを自身のSNSに投稿していた。

「自分ひとりの体ではないので、チームのためにやってきました」と語る。

この日のためにトレーニングを重ねた伊東さん

トークショーの途中では、伊東さんの功績も紹介された。

現役時代はライオンズ一筋2327試合に出場。黄金時代に加えて東尾修監督が率いた97年・98年の連覇、そして伊原春樹監督時代の02年も正捕手として優勝に貢献するなど、レオの頭脳として本塁を守り抜いてきた。

現役最後の年になった03年以来、21年ぶりにここベルーナドームでマスクをかぶる伊東さんに、春日さんからは「牽制を見たい」とリクエスト。

90年に巨人と対戦した日本シリーズ初戦、1回裏に一塁走者の篠塚利夫(現:和典)選手を牽制で刺した場面をイメージしてのものだった。

伊東さんは右肩を指して「×」の合図を送るなど笑いも交えながら進行した。

牽制は難しいと合図した伊東さん

秋山さん・デストラーデさんのパフォーマンス秘話

春日さんは着用しているユニフォームの背中を見せ、秋山さんも身につける背番号1「KASYAMA」を披露し、本人も笑顔を見せた。

ここから秋山さんのあのパフォーマンスの話題に。

Lビジョンには、87年6月28日の日本ハム(現:北海道日本ハム)戦のライオンズニュースが映し出された。秋山さんはこの試合サヨナラ本塁打を放ち、バク宙でホームインを決めていた。

その前年に広島との日本シリーズ第8戦で同点2ランを放ち、ホームインの際に行われるなど、秋山さんを語る上では外せない伝説のシーン。自身はこのパフォーマンスについて問いかけながら語った。

「全部で(バク宙)何回やったと思います?5回です。サヨナラホームランを打った時にシーズンで1回。後4回は日本シリーズなんです。(レギュラーシーズンでは)サヨナラホームランを打った時にやることにしていたんです。試合が終わるんで」

バク宙の回数とシーンを示した秋山さん

春日さんは「子どもの時、西武球場に観に行った初めての試合がこの試合だったんです」と貴重な思い出を誇らしげに明かした。

パフォーマンスといえばもう一人、隣に座るデストラーデさん。本塁打を放った際に両腕を引くガッツポーズは今もファンの脳裏に焼きついているシーンの一つ。

堀口さんから振られるとその場で決めて見せ、「いい感じでしょ?」と観客の拍手を誘った。ここではパフォーマンス誕生秘話を披露した。

「(来日一年目の)90年、4月にサヨナラホームランを打った。嬉しいでしょ?それでやったら次の日の新聞やニュースにたくさん出たので、ホームランの時に毎回やろうとなったんです」

デストラーデさん往年のパフォーマンスをここで披露した

この試合でも本塁打を打ったらやってほしいと堀口さんから言われると、「モチロンデス」と約束した。

内野の要同士はヘッド格に

このレジェンドゲームで監督を務めるのがチームLIONSは東尾さん。チームSEIBUは田淵幸一さん。

かつて二遊間を組んだ石毛さんと辻さんは今回それぞれのチームでヘッドコーチ的な役割を担う。2人はベンチで采配を振るう両監督とも試合に出場予定だと明かし、ファンの期待をさらに高めた。

辻さんは田淵さんから「任せたぞ」と全幅の信頼を寄せられたが、「ちゃんと監督にはオーダーを持っていこうと思います」とリスペクトを示した。

チームSEIBUのヘッドコーチを務める辻さん

最後に石毛さんから来場したファンへ

「ライオンズを卒業して、もう一度集まる同窓会のような試合にこれだけのたくさんの方が来てくださって、選手をやっていて良かったなと。

ライオンズの選手が良かったと心から思います。皆さんありがとうございます。たくさん楽しんで帰ってください」

ファンに感謝の想いを述べた石毛さん

とメッセージを送り、第一部を終えた。第二部はこの5人とともに黄金時代を築いた投手陣が登場する。

つづく

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