• HOME
  • 記事一覧
  • 野球
  • 日本プロ野球名球会・ラミレスさん 「ダイバーシティ・パーク2023 in 新宿」のトークショーに登場 コミュニケーションに必要な”愛”そして社会貢献活動に込めた想い

日本プロ野球名球会・ラミレスさん 「ダイバーシティ・パーク2023 in 新宿」のトークショーに登場 コミュニケーションに必要な”愛”そして社会貢献活動に込めた想い

9月30日と10月1日、新宿中央公園で「ダイバーシティ・パーク2023 in 新宿」が開催された。

障がい者スポーツを中心としたアクティビティを通じて〝個性〟と〝個性〟が交流するイベントに名球会が協力。10月1日に前DeNA監督のアレックス・ラミレスさんが参加し、トークショーそして子どもたちとの野球体験を通じて交流を深めた。

(協力:日本プロ野球名球会、ダイバーシティ・パーク2023 in 新宿、写真 / 文:白石怜平)

第1回から名球会が協力、ラミレスさんは2年連続の参加

「ダイバーシティ・パーク in 新宿」は、いろいろな立場や考え方を持つ人が一堂に会し、お互いの”個性”を理解し、そして共存していくためのきっかけ 作りになることを願って開催されているスポーツイベント。

障がい者スポーツの体験コーナーや、ワークショップなどを楽しむことができ、2016年に第1回が開催されて以降、20年・21年を除き毎年行われている。

ステージではパラアスリートなどのゲストを招いたトークショーを行っており、日本プロ野球名球会からアレックス・ラミレスさんが参加した。

名球会は第1回から参加しており、ラミレスさんは前回に続き2年連続の登場となった。

今回登壇したアレックス・ラミレスさん

ラミレスさんは01年にヤクルトへ入団すると1年目から29本塁打・88打点と活躍しチームの日本一に貢献し、その後巨人・DeNAと渡り歩きNPB通算で打率.301・380本塁打・1272打点をマークした大打者である。

16年からはDeNAの監督に就任し、同年にチーム初のCS進出・17年には98年以来の日本シリーズ進出へと導くなど、5年間で3度のAクラスという成績を残した。そして今年、野球殿堂入りを果たした。

元横綱・白鵬さんと撮影したYouTubeでの話

紹介されると、拍手に包まれおなじみのパフォーマンスで早速盛り上げた。曇りということもあり気温が落ち着いた秋の始めの日。それまで暑い日も続いており、暑さは得意かを聞かれると笑顔で答えた。

「ベネズエラ出身で、熱帯の国から来たので暑い気候は大好きです。現役時代を覚えてる方もいらっしゃるかと思うんですけど、僕はいつもね3月・4月の寒いときはなかなか調子が上がらないんですけども、気温が上がってくる7月~9月にいつも調子を上げて良い結果残してきたので大好きです」

手話も交え、誰もがトークを楽しめる場になった

YouTubeチャンネル「ラミちゃんねる!」でも積極的に活動しているラミレスさん。9月には元横綱・白鵬さん(現:宮城野親方)とコラボした回は3本で90万回再生近くにまで伸びるなど話題を呼んだ。撮影に臨んだ時のことを明かしてくれた。

「多分僕は、世間ではかなり体の大きい人だと思われてるでしょうけども、彼や他の力士の隣にいると、『どれだけ僕は小さいんだ』と思うくらい大きかったです。

稽古にも参加させてもらいましたが、僕は100%以上で力を使ってるんですけど、親方は30%も出してないんじゃないかぐらいと思うほどのパワーでした」

白鵬さんとの稽古についてのエピソードを話した

ラミレスさんは聴いている方にも参加してもらうよう、積極的に質問を投げかけ、そして笑いもとりながら楽しい雰囲気をつくっていた。

「今回は喧嘩じゃないんですれけども、みなさんは負けると分かっていて喧嘩したことはありますか?(何人か挙手)。親方と稽古する時もですね、立ち上げの瞬間、『これは絶対勝てない』と分かっているけども、臨まないといけない状況でした。

これも少し違うと思いますが、うちの奥さんと口げんかをしても、負けるのはわかってるのに臨まなければいけないのと似ている感じがしました(笑)」

ラミレスさんが実践しているコミュニケーション術

上述から繋がり、選手や監督時代に”負けると分かって臨まないといけない試合”はあったかと問われると、

「選手の時は個人なので、苦手な投手と対戦する時には思うこともありましたが、監督の場合はノーチャンスであってもそういう姿勢を見せるわけにはいきません。どんな状況でも下を向かずにですね、前向きな気持ちで臨むというのを忘れずにやっていました」

監督時代のお話に。選手にどんな言葉をかけていたか。一人一人考えてアプローチしていたという。

「選手もそれぞれ個性があるので、選手の特性や性格とかを踏まえた上でコミュニケーションを取っていました。例えば、いつも試合に出てるレギュラークラスの選手とバックアップの選手に対してもコミュニケーションの仕方を区別するよう心がけていました」

続いてはチーム、家族とのコミュニケーションの話題に

MCの明石千明さんは、一人一人のコミュニケーションという話題から家族についての話へと展開した。

最近は家族でメディアに出演する機会も多い。家族とのコミュニケーションもとても大事にしているラミレスさんに、子どもたちに向けてはどう接しているかを訊いた。

「特に子どもたちにはその愛情を注ぐことが非常に重要で、子供たちを毎日ハグしてあげたり”I love you”などと言ってあげる。子どもたちのサポートをするという気持ちをしっかり伝えることは必要なことだと思います」

ラミレスさんの行う2つの社会貢献活動

そして次はラミレスさんの社会貢献の話題に。DeNA時代の13年に通算2000安打を達成し、名球会の一員となった。監督退任後は、同会主催の野球教室やイベントに積極的に参加し、青少年の育成や野球の普及のために全国各地を回っている。

野球の普及のために全国を飛び回っている(1月、野球伝来150周年イベントにて)

ラミレスさんは、名球会の中である役職についていることを話した。

「昨年12月から、名球会の国際本部長という役職に就任しました。野球の普及活動を日本にとどまらず、海外にも展開しようということで役職に就かせてもらっています」

実際に、今年9月にはフィリピンのスラム街の子どもたちに向けて、野球を通じた進学支援プロジェクトである「スモーキー・マウンテン・ベースボール・プロジェクト(SMBP)」にも参加。

現地の子どもたち270名と野球を通じた交流を行った。早くも翌年の開催に向けてボランティアツアーの一次募集を自身のSNSを通じて行うなど、国際本部長として先頭に立って動いている。また、社会貢献における要職はもう一つあった。

名球会では国際本部長として海外でも普及活動を行っている

「一般社団法人VAMOS TOGETHERの代表理事をやらせていただいてまして、自分の長男がダウン症であるのがきっかけでこの団体を創設しました。

主にスペシャルニーズ・障がいのある子、そして健常の子どもたちが垣根なく、みんなで一緒にいろんなイベントをやったりして楽しんでいこうというものです。スペシャルニーズの子どもたちが将来1人で生きていく力は絶対に必要なので、その支援をやっています」

ラミレスさんは、続けてVAMOS TOGETHERのコンセプトについて話した。

「我々のコンセプトは『みんな違っていて良いのではないか』というのをモットーにやっています。スペシャルニーズの子どもたちが、例えば覚えるのに時間を使う、みんな違っていいしそれも個性じゃないかと。僕たちがサポートをすることで、子どもたちが将来独立したり生きていく力を養えるようにしたいと思っています」

社会貢献活動には今後も力を入れたいと語った

トークショーはこの後参加者からの質問コーナーが設けられた。選手時代のユニフォームを着た昔からのファンから現役時代そして監督時代のエピソードについて寄せられるなど、大盛況のうちに終了した。

トークショー後はグラウンドで野球体験

トークショーが終わると場所を移動し、スポーツゾーンで野球体験のコーナーに。幼児から小学生までの子どもたちが投げる・捕る・走るといったボールを使った遊びでラミレスさんと一緒に楽しむ時間となった。

子どもたちと一緒に喜びを表現した

実際にボールを投げてみてラミレスさんのもとに届くと「Very Good!」とサムアップポーズを見せ、時には”直接指導”も受けられる場になった。

楽しい交流の時間は瞬く間に過ぎた

子どもたちもかけっこ形式でグラウンドを駆け回り、晴れ間も射す天気の中活気があふれた。保護者もグラウンドに入り一緒にサポートするなど、みんなが笑顔になった空間となり、イベントは無事終了した。

(おわり)

【関連記事】
日本プロ野球名球会 野球命名の地に集結 伝来150年の記念に花を添えるレジェンドたちの躍動

前ロッテ監督・井口資仁さん 「バランスよく投げる・打つを1つのテーマに」名球会の野球教室で約50人に指導 

「第5回世界身体障害者野球大会」名球会 福本豊さん×山田久志さん 身体障害者野球を通じてそれぞれが感じた、”活力”と”感動”

関連記事一覧