リコーブラックラムズ東京 松橋周平 3度の危機からのカムバックと目指し続ける選手像「多くの方に良い影響を与える人間になりたい」
JISSで出会った西大伍からのアドバイス
翌月に手術を行い、長いリハビリ生活が始まった。この期間中の心境を語ってくれた。
「とにかく早く戻りたいという思いが強かったです。うん…ただ、焦りはありつつもしっかり治そうというのと、両方持ちながら過ごしていました。
ただ、リカバリはしっかりやりますし、膝の状態を常に良くしようとトレーニングも並行してやろうという気持ちになっていたので、そこは冷静だったのだと思います。その瞬間瞬間では集中してやるべきことをやっていました」
リハビリの際、松橋は国立スポーツ科学センター(JISS)に行っていた。ここではさまざまな競技のアスリートたちが通っており、松橋にとってラグビー以外の選手と関わる貴重な機会となっていた。
「他競技のアスリートの方たちがどういう生活をしていて、どんなマインドで取り組んでいるかなどを知ることができました。アスリート同士なので、刺激し合う関係にもなれてすごくいい機会になりました」
この機会は、松橋のメンタル面においても大きな支えとなった。JISSをきっかけに交流を深めるようになった北海道コンサドーレ札幌の西大伍(当時:鹿島アントラーズ)に自分が焦っていることを相談したことがあったという。
「(W杯まで)あと2年で焦っているという話をした時、西さんは『これまでの自分に対する評価は変えられないけれども、未来の事は自分次第で変えることができる』と言っていただいて、確かにそうだなと。そこでもう一度しっかりリハビリすることにフォーカスしようと思えましたね」
復帰後は名実ともにチームのリーダーに