「チームで強くこだわった」先制意識 メイン平が語ったブラックラムズ東京の更なる進化

3月29日、秩父宮ラグビー場で行われたリーグワン第13節。 リコーブラックラムズ東京は三菱重工相模原ダイナボアーズとの一戦を33-7で勝利した。目標に掲げているトップ6内の5位と、プレーオフトーナメント圏内をガッチリとキープしている。

今季のブラックラムズは8勝のうち6勝は後半の逆転によるもの。

特に3月14日の第11節、ホストタウンである世田谷区・駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で行われた静岡ブルーレブズ戦。ここでも劇的な展開を見せていた。

試合終了1分前まで3点のビハインドだったが、そこからTJペレナラが逆転トライを決めて見事勝利を果たし、地元ファンを熱狂させた。

ただ、今節はこれまでの試合と異なる展開を見せた。前半で21得点を挙げ主導権を握ると、その流れを離さなかった。

この試合にも勝利し、目標のトップ6内に入っている

次の試合に勢いを生む逆転勝ちを重ねてきたブラックラムズだが、決して満足などせずむしろ改善点として捉えていた。その意図をメイン平は試合後このように明かしてくれた。

「今日はチーム全員ですごくこだわりを持って戦いました。逆転ではなく、自分たちから先制パンチをしようというのをお互いにずっと会話を重ねていたので、それが実践できてよかったです」

チームとして掲げた、序盤からリードを奪う意識の徹底が前半からの結果に直結していた。

これまでの試合内容から早速改善したと語ったメイン平

己と向き合い、チームとしての進化を見せる

また、勝利を掴んでいく一方でチームとしてある課題感を抱えていたという。メインはその点についてこのように明かしてくれた。

「先週(埼玉パナソニックワイルドナイツ戦)の敗戦を受けて、自分たちのゲームプランが上位のチームに対して発揮できていない課題を感じました。

なので、今週は自分たちが今シーズン積み上げてきたものをもう一度見せようと話していました。この試合は(目標である)トップ6への意識よりも自分たちの壁を破る、そんな気持ちで臨みました」

素早いボールキャリーでこの日もスタンドを沸かせた

今週は、一層自分たちにフォーカスしたブラックラムズ。加えて指揮官が送ったメッセージによって緊張感と集中力を増したことが、この日のパフォーマンスへと繋がっていた。

「同じチームに対して一勝して一敗するシーズンを繰り返してたので、今年はそれは絶対なくそうと。週の頭にタンバイ(・マットソン)ヘッドコーチがすごく熱いスピーチをしてくれて、相当ピリピリした状態で一週間を過ごせたので、それも大きかったです」

前半終了間際、パスを受けたメインは持ち味の素早いランによるボールキャリーで相手ゴールへと猛接近し、秩父宮を驚きと期待の歓声を沸き起こす。

相手の厳しいマークにより自らトライは決められなかったが、中楠一期のトライへとつながるアシストとなっていた。

「あの場面は自分で(トライを)取り切りたかったですけど、その後にしっかり得点につなげられたのでよかったです」とチームに貢献した場面を振り返った。

数々の逆転劇は「フォワード陣のセットピース」も要因に

この試合はメインも述べた“先制パンチ”で貴重な1勝をもぎ取ったブラックラムズ。ただ、ここまで積み重ねてきた逆転劇もチームが力をつけてきた証である。

その要因について問うと、「絶対的にフォワードのセットピースだと思っています」と即答し、フォワード陣へリスペクトを送った。

セットピースで主導権を握ることで、バックスは余裕と信頼を持ってプレーできることへとつながる。 その土台があるからこそ、アタックの成立数も増していた。

「フォワード陣が今年自分たちのいいプラットフォームを作ってくれていますので、本当にフォワードには感謝しています」

屈強なフォワード陣にメインも感謝を述べた

メインは今季開幕からスターティングメンバーに名を連ねている。

2023-24シーズンから昨季中盤までは、膝の前十字靭帯断裂などの大怪我により長期離脱を強いられてきた。だが今季は「コンディションはいいです」と、ここまで全13試合中11試合に出場している。

ブラックラムズの躍進を支える中心の一人として、今後も果たしていきたい役割を最後に述べた。

「チームをしっかり引っ張れる、特にアタックで引っ張れるようにしたいです。自分のポジションにとどまらず動き続けて、いろいろな手助けができたらと考えています。

フィールドを広く使ってのキックであったり外からのコール、あとはゲームメイクもさらに強めていこうと思っています。今そういったプレーができている感覚もあります」

これからもさまざまなプレーでチームを牽引する

広い視野を持ったプレーで、ボールを持たない時間であってもチームに好影響を与え続ける。メインはグラウンドに立ち続け、その役割を確実に遂行してきた。

常に先を見据えたプレーでチームを牽引し、熾烈な戦いが続くブラックラムズをさらに上へと引き上げていく。

(了)

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