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「最も自信のある球はストレート」埼玉武蔵ヒートベアーズ 長尾光 夢の実現に向け遂げた本格派への”変貌”

10月20日に開催されるプロ野球ドラフト会議。NPBからの指名を目標にしてきた選手たちにとって運命の日を迎える。

ルートインBCリーグの「埼玉武蔵ヒートベアーズ」でプレーする長尾光投手もその一人。150km/hを超えるストレートと、7種類の変化球を操り打者を翻弄する投球が持ち味。

昨年は指名されず「今年こそは」という想いで2年目のシーズンに臨んだ。今回は長尾投手に今シーズン大きく進化した要因などについて伺った。

(取材協力 / 写真提供:埼玉武蔵ヒートベアーズ 、文:白石怜平 ※以降敬称略)

甲子園への夢絶たれ、次はNPB入りに照準

宮城県出身の長尾は秋田・ノースアジア大学明桜高校から21年に埼玉武蔵ヒートベアーズに入団。

1学年後輩には21年ドラフト1位の風間球打(ソフトバンク)、2学年先輩には今シーズン102試合に出場し、16本塁打を放つなど活躍した山口航輝(ロッテ)が在籍し、共にプレーした。

長尾は、2020年当時高校3年生。つまり、新型コロナウイルスが感染拡大をし始めた年で、甲子園が中止になった世代である。

「ショックの一言でした。今まで何を目指してきたのかって言うのもありましたし…」

3年生になる目前までは想像だにしなかった結末、心中を察するに余りあった。しかし、長尾はその先の目標として先輩の山口もいるNPBへと定めていた。

「次はプロ目指していこうという考えだったので切り替えはすぐにできました」

高校時代から現在までを振り返った長尾

と当時を語った長尾は、この年の7月に行われた県の代替大会でも活躍を見せる。7月22日に行われた能代松陽との決勝では、リリーフで登板し3回1/3を無安打に抑えるなど、優勝に貢献する投球を披露した。

「マウンドで”No1ポーズ”をしたかったですし、甲子園がなくてもこの大会頑張ればプロの道もあるという考えもあったのでもうやるだけと思いました」

残念ながらここではNPBからの指名はなかったが、より早く目標を成し遂げるために埼玉武蔵ヒートベアーズで鍛錬を重ねることになった。

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