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「多くの方に休養や睡眠の大切さ知ってもらうことが役目」”疲労回復の専門家” 福田英宏さんが抱く使命

福田さんの展開している「リカバリー理論」とはどういうものでしょうか

一言でまとめると「自律神経を整えること」です。疲労回復することで自律神経の副交感神経を優位にするという考え方です。

自律神経には交感神経と副交感神経の2種類あって、前者は体を活動状態にするもので後者は体を休養・回復状態にする神経のことです。

睡眠や環境を変えることで体の状態は改善できるという指導をしています。

やはり皆さん休養や睡眠について悩まれている印象を受けます。オンラインで講義したときには、セミナー中に100件以上チャットで質問が来ることもありました(笑)

指導するにおいて感じた課題は何でしょうか

これまで”休養”について教えられたことってありますか?身体づくりにおいて「運動」・「栄養」そして「休養」が3大要素。

でも技術や体力強化が重視され、栄養面は管理栄養士さんがチームに帯同するチームも増えましたが、休養についてはなかなか目を向けられないことが多いです。

周囲に教えることができる人も少ないですし、何よりオーバーワークになり疲労が溜まった状態でさらに身体を追い込んで故障してしまう。

道具にはお金をかけるけど、身体のケアにお金をかけないケースが多いと感じています。なので私はより多くの方に休養や睡眠が大事であると知ってもらうことが役目だと考えています。

具体的にはどんな指導を行っているのでしょうか

一つの例として、部屋を見せていただくと分かりやすいです。疲労が溜まる部屋ってあるんですよ。

ある駅伝部の寮を見た時、廊下や部屋が自動点灯で照明がものすごく明るかったんです。電気が明るいとメラトニン(眠気を脳から分泌される睡眠ホルモン)が出にくいんです。

500ルクス(勉強や読書で必要な明るさ)以上あるとメラトニンが減ってしまうので、電球の数を80個取りました。

そうすることによって身体のコンディションが良くなりました。朝もしっかり起きれるようになりましたし、練習にもついていける身体になっていったのです。

このように、データを用いて可視化することで説得力が増します。データを活用して結果を出すことで継続してもらうというのを大事しています。

学生に指導する福田さん(同社提供)

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