市川市少年野球連盟が掲げた合言葉「新しいスタイルの野球」今シーズン行った活動改革とは?

2021年12月11日、千葉県市川市の妙典少年野球場で「第15回小笠原道大杯争奪 市川市少年野球大会」の決勝戦及び閉会式が行われた。

名を冠する小笠原道大・巨人2軍打撃コーチも姿を見せ、子どもたちへ言葉を贈るなど熱気そのままに幕を閉じた。

市川市少年野球連盟(以下、連盟)が主催する大会は同年これで全て終了。春季大会から夏季大会を経た1シーズン、新型コロナウイルス感染者を1人も出さずに完走した。これには連盟が凝らした数々の工夫があった。

同連盟の五嶌(ごとう)誠司理事長に話を伺い、掲げたスタイルに迫った。

(写真 / 文:白石怜平)

「新しいスタイルの野球」が合言葉

連盟は今シーズン、お互いが認識するための合言葉を掲げた。

「新しいスタイルの野球にチャレンジしよう」

昨年から続く新型コロナウイルス禍。その中においても活動を止めず、かつ子どもたちが安全に楽しく野球に取り組めるようにするため定めた。

まず、各チームの活動面においては1日最長4時間・遠征は事前申告制とした。五嶌理事長は、経緯についてこう話した。

「昨年(20年)に緊急事態宣言が発令され、施設も閉鎖となったため活動も自粛しておりました。ただ、宣言解除後に通常の活動にそのまま戻っては感染者が出てしまうと考えました。ガイドラインを整えようということで4時間の制限を導入し、グラウンドなど各チーム均等に揃えるよう工夫しました」

各チーム温度差があった中、連盟の熱意や対応があり徐々に浸透。連盟・指導者・保護者・選手が一体となり活動と感染対策を両立している。

また、1日上限4時間と設定することで、新たな発見もあった。

「野球以外の新たな価値観を子どもさんたちが見つける機会になり、家庭内でのコミュニケーションが増えたというお話もいただきました。また指導者側も、4時間の間で集中してどう練習するかという考えに切り替わってきていると感じています」

発見と当時に特に母親の負担も減り、歓迎の声が挙がったという。ただ、その一方でプラスな面だけではなかった。指導者や保護者と話す中である課題が出てきた。

それは「怪我をする子どもが増えた」という報告が多くなったことである。ここでいう怪我とは野球でのものではなく、日常生活での話だという。

連盟は、これまでと比べ運動量が減り子どもたちの基礎体力が落ちたのではという仮説を立てた。今年チャレンジした中で出たこの課題をどう解決するか。早くも連盟は動き出し、再考を始めている。

「11月に理事会を1年半ぶりに行い、みんなで会話しました。メリットとデメリットを踏まえて、今後どうあるべきかを各チームから意見を集めます。指導者だけでなく特にお母様の考えも取り入れることを考えています」

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