市川市少年野球連盟が掲げた合言葉「新しいスタイルの野球」今シーズン行った活動改革とは?

オンラインを活用した取り組みを開始

新しい野球のスタイルはグラウンドの上でも実践された。感染対策、そして時代に合わせたオンラインでの取り組みも開始した。

感染対策においては、参加チームは開会式・閉会式ともに対象チームに限定。従来は、全チームが参加していたが、密になる状況を最大限防ぐため、当日試合があるもしくは表彰のあるチームのみが参加となった。

もちろんマスク着用は必須で、行進も極力距離を取りながら行った。試合においても集合時間を分けるなどチーム同士で交わらないように細かな点まで注意し、チームへ呼びかけてきた。

グラウンドを最大限に活用し、チーム間の距離も保ちながら開催した

また、春季大会の開会式では新たな取り組みを開始。YouTubeによるライブ配信を導入した。当日グラウンドで参加できなかったチームも参加している意識を持てるように始めた取り組みである。

「オンラインを駆使して観客になっていただく。市民のファンを増やしていきたいです」とその意図を五嶌理事長は話した。

野球での成果も両立

今シーズン、上述の通り感染者を1人も出さなかった。関わる方たちが共通の認識を持ち、ルールを守りながら一体感を持ってやってきた努力の賜物である。

デメリットについても述べたが、市川市の少年野球は県大会でも結果を出している。今シーズンは稲荷木(とうかぎ)イーグルスが5月の県大会で3位に入賞するなど健闘し、市川市は県内でも上位のレベルを誇っている。

今後も五嶌理事長は”全ての面で新しい野球へのチャレンジ”を続けたいと語り、こう続けた。

「コロナ禍が落ち着いたとしても、元に戻すのではなく今までよりいい形にする。それを考えるのは連盟の仕事です。実践するためにもチームと理事同士の結束をさらに固めていきます。

オンラインをさらに活用する工夫も我々がしていきたいです。ZOOMを用いるなどして対面でなくても会話ができる時代ですから。連盟がしっかり考えて発信していきたいです」

柔軟な発想と迅速な対応で新しい野球のスタイルを実践した市川市少年野球連盟。今後「with コロナ」が謳われる中、また新たな取り組みが今シーズン見ることができるか楽しみである。

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