「第16回 小笠原道大杯」新たな舞台で輝いた笑顔と歓声そして小笠原さんが贈った成長への”鍵”
稲荷木イーグルスが36チームの頂点に
今回の第16回大会では10月30日に開会式及び初戦が行われてから約2ヶ月間、全36チームで頂点を争ってきた。
閉会式が行われた12月3日、決勝戦「稲荷木(とうかぎ)イーグルス vs 新浜野球部」の試合が行われた。
試合は10:56にプレーボール。直前には両チームが整列し1人1人の名前がコールされた。選手たちは大きな声で挨拶し、会場は都度大きな拍手に包まれた。
試合が始まり、選手がグラウンドに散らばると緊張感漂う雰囲気に。
1回表の新浜野球部の攻撃ではチャンスをつくるも、稲荷木イーグルス先発・小松夢騎(ゆき)投手が踏ん張り0点で終えた。
ピンチを切り抜け勢いづいたのか、その裏の稲荷木イーグルスの攻撃から試合は動き出した。
2死からランナー1人を置くと打者は川内昴(すばる)選手。「将来はホームランバッターになりたい」と掲げる4番は思い切り振り抜いた。打球は右中間を抜けタイムリー3塁打となるなど、この回2点を先制した。
「初回にピッチャーが抑えてくれたので、ここで先制点をとって楽に投げてほしいという思いで”絶対打つ”気持ちで打席に立ちました」
試合後、川内選手は振り返った。
それ以降も攻撃の手を緩めない。途中の円陣でも首脳陣が「さっきのすばる(川内選手)のように右方向を意識しよう」とアドバイスするなど、初回の先制点が確かな好影響をもたらしていた。
先発投手かつ打線ではリードオフマンも担った小松選手が2本のタイムリー、そして川内選手も2本目のタイムリー2塁打を放つなど4回で10得点と試合の主導権を握った。
打席でもリズムをつくった小松選手はテンポのいい投球で、新浜打線に得点を与えない。5回を投げ無失点と堂々の内容で最終回に川内選手へと繋いだ。
そして最終回、2本の長打で打線を引っ張った川内選手が最後にマウンドへと上がった。1点を失うものの、後続を抑えてゲームセット。稲荷木イーグルスが市川市の頂点へと立った。
ナインが一斉にマウンドへと集まり人差し指を掲げる「1」ポーズで喜びを表した。
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