岡山桃太郎「第24回全日本身体障害者野球選手権大会」3連覇 全員野球で成し遂げた「春のリベンジ」

「どこに住んでいても障害を持っている方が野球をプレーできる環境に」

昨年から今年にかけて春の選抜大会そして秋の選手権大会と開催し、怪我や感染者を出すことなくこの2年間を完遂できた。

大会を主催したNPO法人日本身体障害者野球連盟も、昨年春の選抜大会から”Withコロナ”に向けた運営方法を検討し、行政などとも連携をしながら大会を継続してきた。

山内啓一郎・理事長はまずは大会全日程を無事に終えて、今回現在改修中の兵庫県豊岡市の全但バス但馬ドームから神戸市のG7スタジアム神戸での開催になったことも踏まえ、

「感染拡大予防ガイドラインに基づいて選手や関係者が予防対策をしっかりした結果、感染のまん延もなく無事に大会が終了でき満足しています。引き続き必要な感染予防対策をして、今後も大会を実施していきます。

球場がG7スタジアム神戸であったにも関わらず、但馬ドームの職員の方々には受付対応等の感染予防に関しても大変お世話になりました」

と感謝の意を真っ先に述べた。

また、新型コロナの影響によって20年は中止、昨年はブロックでの大会が行えなかった関係で6チームでの開催であったが、今年は3年ぶりに全7チームでで行うことができた。その点についても

「今年は7ブロック全て予選大会を勝ち抜いたチームが選手権への出場となり通常開催の大会が終えられて安堵を覚えました。来年は、改修工事が終わった立派な但馬ドームでの選手権大会を今から楽しみにしています」

と喜びもひとしおであるとともに、来年リニューアルした但馬ドームでの開催を早くも期待を寄せた。

閉会式で挨拶した山内啓一郎 連盟理事長

来年9月には”もうひとつのWBC”である「第5回世界身体障害者野球大会」が開催される。4年ぶりに行われる大会そして世界2連覇に向け、代表チームは1月29日に松山で結団式を行い本格始動する。

山内理事長は日本代表の監督として現場として運営面においても統括する。

「若い世代の野球離れが進んでいるとも言われていますが、世界大会を通じて障害者・健常者を問わず多くの人に身体障害者野球の認知を広められたらと思っています。

野球がやりたくても近くにチームが無くて諦めている人もいるでしょう。障害のある子どもたちが野球をすることができる場が増えるように、新規に立ち上げるチームを支援していき、全ての都道府県でどこに住んでいても障害を持っている方が野球をできる環境になることを目指します」

世界大会を通じて身体障害者野球の更なる普及・発展としていくべく、その想いを最後に語った。

コロナ禍でも屈せず灯してきた光。来年、更なる輝きを放っていく。

(おわり)

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