身体障害者野球 「第23回全日本身体障害者野球選手権大会」開催。初出場そして連覇チーム、それぞれの物語

岡山桃太郎が投手戦を制し選手権連覇

今大会注目の2チーム目は岡山桃太郎。

全国大会の常連で、前回(19年)の選手権では優勝。かつて甲子園に出場経験のある選手や、脳性まひでリハビリを続けながら活動に参加する選手など、こちらも様々なバックグラウンドを持った選手が在籍している。

5月の選抜大会は地域情勢を鑑みて棄権したため、2年ぶりの全国大会で連覇をかけた戦いに臨む。

チームとしてもある想いを持って大会に臨んだ。

今春、代表を務めていた杉野正直さんが突然の病で他界。創設時から選手としてグラウンドに立ち、選手を引退してからも環境整備などチームに身を捧げてきた。

突然の別れを突きつけられ、大きな悲しみも乗り越えて臨む今大会。ナインは喪章をつけてグラウンドに整列した。

今大会はシードで準決勝スタートとなり、コールドで阪和ファイターズに勝利。決勝へと駒を進める。

相手は前回大会と同じ名古屋ビクトリー。名古屋は5月に行われた春の選抜大会で初優勝を飾っており、秋の選手権も制覇し完全優勝を狙う。

岡山の相手は5月の選抜で初優勝した名古屋ビクトリー

選手権においては第1回そして前回に続き3度目の覇権挑戦となり、春に続き初優勝をかけた試合となった。

岡山桃太郎の先発はチームそして上述の世界身体障害者野球大会で日本代表のエースを務める早嶋健太。阪和戦でも先発し、シャットアウトした勢いそのままに決勝の先発マウンドに立つ。

早嶋は立ち上がりにランナーを背負うも無失点。マウンドから勢いよく駆け足で戻り、チームのムードを上げる。その裏味方が1点をとると、試合は両軍息詰まる投手戦に。

岡山そして日本代表のエース 早嶋健太

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