喜田剛さん アンダーアーマーを”No.1ブランド”にするためのプロモーション施策「本気でSNSを使いこなす」その想いとは?

現役選手の練習模様や自身によるギア解説も

その後、自らの仕事とリンクさせ、かねてから伝えたいと思っていたことがどんどん具現化されてきた。

「オールスターで選手が使うスペシャルギアの商品企画やデザインも担当しているので、企画者の考えや想いを直接ファンに届けることはできないかとずっと考えていました。YouTubeを活用したらファンに伝えることできるのではないかと思いました」

自身が広告塔となって発信力をつければ、細部のこだわりといった ”本当に伝えたいこと”を直接ユーザーやファンに届けることができる。その想いから、20年の1月から「キダゴch」を開設した。

コンテンツは自身もプロとして10年プレーしており、最も強みを発揮できる野球がメインとなっている。

動画では、柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)や吉田正尚(オリックス・バファローズ)らアンダーアーマー契約選手の自主トレや練習へ帯同した際の模様を撮影したり、自らも出演しアイテムの解説を行うなど様々な視点から発信している。

ケージ真後ろから撮影した柳田の打撃練習(「キダゴch」より)

ケージ越しに映される柳田のフリー打撃ではフルスイングから放つ打球音や発する声が響き渡り、吉田のロングティーでは数歩後ろの位置から高々と放物線を描く様子を間近で見ることができる。

また、キャンプや母の日・オールスター前には選手使用アイテムの実物を見せて解説し、特徴や各選手のこだわりも惜しみなく伝えている。中には再生回数が150万回を超えているものもあり、コアな野球ファンを中心に人気を獲得してきた。

「野球が中心のチャンネルということで、アンダーアーマーをしっかりアピールしながら、野球ファンの方々に少しでも楽しんでいただけることを意識しています。おそらく視聴者の皆さまが一番興味あるのは『選手たちがどんなこだわりを持ってアイテムを使っているのか』だと思います。

そこを伝えられるのは差別化を図れるところですし、他にも『パフォーマンスを生み出すために、こんなテクノロジーが活用されている』ことも伝えることが自分の役割だと考えています」

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